「今の会社で働き続けていいのかな?」「でも、転職するのは怖いな……」。働き方が大きく変わるなか、そんな悩みを抱える人は多いだろう。高卒から、30歳で年収1000万円超という驚きの経歴をもつ山下良輔さんは、そんな「転職迷子」たちから圧倒的な支持を得ている。山下さんは初の著書『転職が僕らを助けてくれる――新卒で入れなかったあの会社に入社する方法』で、自らの転職経験を全て公開している。
その戦略は「外資系やコンサル業界は、学歴エリートでなくても入れる」「職歴に一貫性はなくてもいい」など、これまでの「転職の常識」を塗り替えるものばかりだ。どうしたら人生を変える転職ができるのか、どうしたらいい会社選びができるのか。この連載では本書より一部を特別に公開する。
本書で、僕らの転職では、タイミングが重要だと述べました。同じ能力でもタイミングにより、大きく結果変わるのです。
具体的には
・外資系の通年採用のタイミング
・売上急拡大による大量採用のタイミング
・新規事業による追加人材採用のタイミング
です。
自分が志望する業界・企業が決まったら、まずはこの3つのパターンにあてはまっているかを転職エージェントに聞きます。あてはまっていたら、そのタイミングを逃さず受けたほうがいいです。
もし「この業界は今、採用を絞っていますね……」という答えが返ってきてしまった場合、「数カ月後に波は来るのか?」を聞いてみてください。数カ月後に来るなら、待つ。もし1年経たないと来ないという答えなら、今受けてしまったほうがいいです。何度も書きますが、タイミングを逃すと次がいつなのかはわかりません。そして、一度落ちたから二度目も受からないということは全くない。確実な次の波が来ない限り、待つことにあまりメリットはないというのが僕の考え方です(募集自体を行っていないなら、あきらめましょう!)。
さらに、具体的な会社名がある程度決まっていれば、そもそも中途採用で入れるか、現在の募集状況についても聞いておきます。業界全体としては拡大傾向だとしても、個別に採用を絞っている可能性もあるので注意してください。
エージェントは、各企業の採用担当者とやりとりをしているので、少なくとも「今年度の採用予算」を把握しています。その年の期末までの期間であれば、採用をする予定があるのか、あるいはないのかは明確に知っているはずです。もちろん、転職の回数に条件がある会社、転職では事実上入れない会社、新卒よりもむしろ中途のほうが入りやすい会社などを把握しています。
〈具体的な質問〉
□ 今の大量採用の傾向は、今後も続くか
□ 大量採用は、どれくらい続くか
□ 過去に中途採用の実績はあるか
□ 幹部で中途採用組から出世した人はいるか