ひろゆきが呆れる「自分の仕事を守ろうとする人」の残念な考え方ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

プライドはある?

 あなたは自分の仕事に「誇り」を持っていますか?

 その「誇り」はどこから来るものですか。お客さんがいることなのか、自分の満足感なのか、お金なのか。

 ちょっと考えてみてください。

ニーズに応えるだけで十分

 さて、僕は仕事に誇りがありません。それは、長期的に見て、自分がやっていることは「ムダ」だと思っているからです。

 今はメディアに呼ばれたり、意見を求められたり、相談に乗ったりしていますが、それは「向こうから来るものに返しているだけ」です。

 自分から、「僕はこれが得意なので仕事をください!」と営業したことはありませんし、この先もすることはないと思います。

 というように、「ニーズ」に応えることが、自己満足につながっていき、誇りとかプライドみたいなものになっていくのが正しい順番だと思うのですが、世の中、この考えじゃない人もいて驚きます。

「消費者目線」を持っているか?

 自分の今の仕事を守ろうとする人がいます。

 そもそもお客さんがいれば、守ろうとしなくても仕事はなくなりません。あるいは、機械などに置き換わらない要素があるのであれば、その仕事も残り続けます。

 それなのに、ニーズがなくなっていることを受け入れずに、「この商品の良さに気づかない方がバカだ」「機械に置き換えるなんてバカげている」などと、上から目線になっている人がいるのです。

 それって、お客さん目線がなくなってしまっていることの表れだと思うんですよね。

 たとえば、僕は介護の仕事は長期的になくなっていくと思っています。だって、人に介護してもらうより機械に介護してもらったほうが気持ち的にラクだからです。

 すべての仕事は、「自分が消費者の立場だったらどうだろう?」という目線が重要です。自分だったら買うだろうか、自分だったら行くだろうか。そういう意識を持たずに、「私はこれまでこの仕事を続けてきて誇りがある。だから無くならないでほしい」と語るのは、すごく傲慢だと思うのですが、みなさんはどうですかね? ちゃんとニーズに応えていますか?

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、38万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。