「定期的」に結果を出し続ける
チームをつくり上げる

 ここで大切なのは、「定期的に結果を出し続ける」ことです。

 社内でチームに対する高い評価を勝ち得るためには、「単発的」に結果を出すだけではなく、「定期的」に結果を出し続ける必要があるからです。だから、私は、毎月何らかのアウトプットが出すことを意識しながらチームをマネジメントしていました。

「花壇」のようなものです。

 素敵な花壇は、季節ごとにいろいろな種類の花が咲いています。そのためには、管理者が、花の枯れている時期をつくらないように、季節に合わせて花を植え替える必要があります。チームも同じで、管理職が、いろいろなメンバーがいろいろな花を咲かせることによって、常に、花が咲いている状態をつくりださなければなりません。そのときに初めて、「このチームはよく機能している」という評価を勝ち得ることができるのです。

 そこで、私は下図のような形で、チームの長期的なスケジュールをフォーマット化して整理していました。

“部下の仕事量”を減らすリーダーほど、「強いチーム」をつくる理由

 ご覧のように、毎月アウトプットが出るようにスケジュールを組み立てるわけですが、重要なのは、納期の短い「短期間アウトプット」と、納期の長い「長期間アウトプット」に区分けしていることです。

 私は、チームが取り組まなければならないプロジェクトを一覧にしたうえで、次の四つの象限に分類して(下図参照)、その優先順位を決めていました。

 (1)重要度が高く、納期が短い。
 (2)重要度が低く、納期が短い。
 (3)重要度が高く、納期が長い。
 (4)重要度が低く、納期が長い。

“部下の仕事量”を減らすリーダーほど、「強いチーム」をつくる理由

 このなかで真っ先にスケジュールを確定させるのは、もちろん「(1)重要度が高く、納期が短い」ものです。ここで悩むことはほとんどありません。

 悩ましいのは、「(2)重要度が低く、納期が短い」ものと、「(3)重要度が高く、納期が長い」ものをどのように判断していくかです。もちろん、納期が短い(2)の方を優先的に進めるべきではあるのですが、チームが「短期間プロジェクト」に追われるばかりになるのは避けるべきですし、会社やチームにとって重要なのは(3)の方です。

 だから、私は、(2)の納期を取引先と調整しながら、(3)のスケジュールをできるだけ優先的にスケジューリングするようにしていました。こうして、長期的なスパンで、「短期間アウトプット」と「長期間アウトプット」をバランスよく配置しながら、定期的に結果を出し続けられる体勢を整えるわけです。

「自走」するメンバーを
邪魔するものは何か?

 そして、そのような長期的なスケジュール・イメージをもちながら、メンバーにプロジェクトを割り振っていきます。彼らにも「チームとして定期的にアウトプットを出し続ける」ことを意識してもらいながら、それぞれのプロジェクトを自力で動かしていってもらうようにするのです。

 その際には、メンバーに過重な負荷がかかったり、特定のメンバーに比重が偏ったりしないように十分に注意を払います。

 例えば、「重要度が高い」プロジェクトは、実力のあるベテランに担当してもらうのが安心ですが、それだけではバランスに偏りが生じますし、若手から成長するチャンスを奪うことになります。

 そこで、若手メンバーに、「(2)重要度が低く、納期が短い」プロジェクトで成功体験を積んでもらったうえで、「(1)重要度が高く、納期が短い」プロジェクトにチャレンジしてもらったり、「(3)重要度が高く、納期が長い」プロジェクトを任せて、管理職やベテランのメンバーがサポートしたりするようにします。つまり、「人材育成」を視野に入れながら、誰にどのプロジェクトを任せるのかを考えていくわけです。

 なお、ここで要注意なのは、実は「(4)重要度が低く、納期が長い」に該当するタスクです。

 というのは、これに該当するタスクの多くは、やらなくてもよい確率が高いのですが、それを管理職が明示しない限り、メンバーは「やらなければならないタスク」として認識したままだからです。そのまま放置すれば、メンバーに過重負担をかけることになりますし、限られた人的リソースの無駄遣いということになります。

 リアルワークのときは、メンバーも気軽に「この仕事って、やる必要ありますか?」と確認できますが、リモート環境下ではそういうわけにもいきません。ですから、管理職が定期的にチーム内のすべてのタスクをチェックして、不要になったタスクがあれば、「やらない」という意思決定をすることが、より一層重要になるのです。

 このように、メンバー一人ひとりと「虫の目」でしっかりと向き合い、それぞれの「自走力」を引き出しながら、「鳥の目」でチーム全体の仕事を適切にコントロールしていく必要があるのです。(詳しくは『課長2.0』をご覧ください)。