ヤフーとTポイントとの蜜月関係終了、勢いづくPayPay

 2022年のポイント業界で起きる注目ニュースといえば、こちらも大きい。ヤフーのサービスを利用したときに付与されていたポイントが、TポイントからPayPayボーナスへと切り替わる。

 ポイントアップのキャンペーンにおいても、これまではTポイント+ PayPayボーナスという二本立ての付与だった。しかし4月からはPayPayボーナスのみとなる。それに伴って、ヤフーの主要サービスでTポイントを消化できなくなるので注意が必要だ。

 また、すでに保有されているYahoo! JAPANカードも「PayPayカード」に切り替えとなり、カード決済で還元されていたTポイントはPayPayボーナスへと変わる。

 この動きは予測通りだろう。Tポイントはそもそもヤフーの自社ポイントではない。共通ポイントとしては最も古株といっていいTポイントと手を組むことのメリットは大きかったのだろうが、スマホ決済の世界でPayPayがトップシェアを取ってからは事情が変わった。

 決済環境の地ならしが済んだところで、いよいよ自前ポイントへの切り替えとなったわけだ。これまでは「5%還元!」といっても、そのうち1%分がTポイントといういびつな内訳でスッキリしないところもあったが、今後は胸を張って言えるようになる。

 また、満を持してクレジットカード「PayPayカード」の発行を開始した。このカードで決済すると、通常で利用額の1%がPayPayボーナスで還元される。「Yahoo!ショッピング」「LOHACO」などの決済に使うとさらに1%、それにストアポイント1%が加わって、合計3%のPayPayボーナスが還元される。

「5のつく日キャンペーン」や「PayPayステップ」など、ヤフーやPayPayのキャンペーンやプログラムの対象にも、このカードが追加される――というのは、まさに楽天カードと同じ構造。PayPayはモバイルを基調に、「PayPay経済圏」を回していくつもりだ。オンラインで稼いだPayPayボーナスが節約ツールとして威力を発揮するようになれば、楽天に匹敵する強力な経済圏が誕生すると期待できるだろう。