ひろゆきが断言「消費者である限り死ぬまで幸せになれません」そのワケとは?ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

消費者である限り、幸せにはなれない

 みなさんは、どのようなことで幸せを感じますか?

 多くは、「贅沢したとき」ではないでしょうか。おいしいものを食べたとき、温泉に浸かっているとき、高い服を着ているときなど。さまざまな場面があると思います。

 ただ、「消費者である限り幸せになれない」という話をしようと思います。

お金で得られる満足

「限界効用逓減の法則」というのを聞いたことがあるでしょうか。

 消費したときの満足度は、消費すればするだけ、徐々に減っていってしまうことを示したものです。

 つまり、「これおいしい!」と思ったものも、ずっと食べていると慣れていってしまうということです。

 どんなに贅沢をして高いものを食べても、「もっと高いもの」が食べたくなります。高い腕時計をつけて満足していても、徐々にその満足度は減っていって、「もっと高い時計」に目移りします。

消費者よりも「生産者」になろう

 お金を使って得られる幸福度なんて、しょせん限界があるんですよね。

 中世のヨーロッパの貴族は、何度も食べる喜びを得るために、食べては吐いて、食べては吐いてを繰り返したそうです。そんなこと、誰が喜んでやりたいでしょう?

 では、幸せになるためにはどうすればいいのでしょうか。

 それは、簡単です。

「消費者」ではなく「生産者」になればいいんです。

 誰かが作ったものや誰かがやってくれるサービスをお金で得るのではなく、自分で作り出せばいいんです。

 何かを作ることは、別にクリエイターなどの職業でなくても、できるはずです。

自分の時間に「没入」しよう

 若い人を見てください。誰に頼まれなくても、キレイに写真を撮ったり、文章を書いたり、動画を作ったり、音楽を作ったり、漫画を描いたりしているはずです。

 それは、お金ではなく「時間」があればできることです。つまり、時間があればあるほど、幸せを感じることができます。

 生産者の側からすると、作っているときに没入したり、SNSなどでちょっと「いいね」を多くもらえるだけで幸福感を得られます。

 まあ、その承認欲求がエスカレートすることもあるかもしれませんが、どんどんお金を使ってしまうことより何倍も健全です。

「もっといいねがもらえる動画を作ろう」「もっとたくさんの人が聞いてくれる音楽を作ろう」と、エネルギーを注ぐだけですからね。

 ということで、あなたにも何か1つくらいは「生産者」になれるものがあるはずです。初めからうまくいかなくてもいいんです。プロじゃないですから。

 そういうツールを1つ見つけて、自分の時間で作ってみるようにしてください。きっと、消費者だけで終わる奴隷のような生活から脱せられるはずですから。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。