どんな時代でも生き残れる不動産投資家になるための極意とは何か? 不動産投資で利益をあげ続けるため、生き残れる投資家になるために必要なクリエイティングアルファ(新しい価値をつくる)という斬新な視点が学べると好評のハーバード式不動産投資術』(上田真路著、ダイヤモンド社)。不動産投資のクリエイティングアルファの秘訣を探る対談記事の第3回。対談ゲストは、一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス 代表理事の木下斉さん。地域再生事業家として、これまで数多くの地域活性化プロジェクトにかかわってきた木下さん。今回のテーマは、外国人留学生と学生街全体の活性化について。不動産投資を始めたいと思っている人、すでに始めている人、地域活性に不動産メカニズムをつかってかかわりたい人、さらに上を目指したい人必読。好評連載のバックナンバーはこちらからどうぞ。

早稲田大学の近くにある国際学生寮で、なぜ慶応生の住人が増えているのか?Photo: Adobe Stock

今、早稲田大学が留学生数でナンバーワンに

上田真路(以下、上田) 早稲田大学で面白いのが、今、留学生数ナンバーワン、日本で断トツなんですよね。なので今、早稲田の近辺に住む学生さんは、世界の優秀な学生さんなんです。母国でもトップの人材が日本にきますが、経済的にも余裕がある国が相対的に増えてきたので、米国と比べて学費が割安の日本のトップ私立大学にどんどん留学生が来ています。

木下斉(以下、木下) そうですね。わざわざこっちまで来るわけですもんね。

上田 私たちは去年、早稲田大学の近くに国際学生寮U Shareというものを作ったんですが、面白いのが、実は結構学生のバックグラウンドが似てて、教育や住まいにしっかりとお金をかけたいという方が多い。つまり、人と一緒に住むことに対して価値を見いだしているというか。

木下 はい。

上田 住む場所によって人生変わりますし、優秀な仲間と一緒にいるほうがより自分が磨かれます。そうすると、より将来のキャリアが開けたり、キャリア以外にも自分で起業する場合でも、そうしたネットワークでいろんなリソースがついてくる。単に家賃を払うという以上のメリットが、住みながら得られるということで徐々に人気になってきています。早稲田大学のおひざ元にありますが、実は意外と多いのは、慶應の学生だったりするんですよ(笑)。

木下 なんで(笑)。なぜそういう傾向に?

上田 まずは、リモート授業で住む場所がどこでもよくなったという話はあるんですけど。

木下 なるほど。

上田 あとは、たぶんですね。これは、住まいや教育に投資熱の高いご家庭出身ということに加えて、学生時代や卒業後のネットワーク(人脈)の大切さとか、そういったことに気づいてるのが慶応生のほうが多いんじゃないかという話もあるんです。だからこそ、多様な方々と一緒になれる国際学生寮に住もうという動きができると言いますか。

木下 いいですね。

上田 なので、ユーザーオリエンテッドの不動産開発をするには、結構今いい時期かなとは思っています。