補完関係の人と意識して交流する
これは、まさに「意識して」やらなければできません。
一般に、営業職は営業の友人が多くなり、編集者は編集者の友人が中心になります。
同質的な人のほうが話が合うのは当然で、いわゆる「あるあるネタ」など興味・関心が共通する話題が豊富だからでしょう。
しかし、それでは補完関係にはなりません。
自分が得意な分野ではなく、遠く異質な人たちと交わることによって、世界が広がるのです。
私も、大学に入って友人たちの素養を見るうち、プログラマーとしては通用しないと自覚しました。
そこで、いくつかの大学の理系の研究室を巡り、ビジネスへの参加を打診する活動をしました。
とくに大学院生の情報系の人は、私の弱いピースを持っています。この人は大事にしようと思い、熱心に口説いたことは懐かしい思い出です。
この気質は、いまでも変わりません。
私のような経営者ではなくても、ビジネスパーソンも人脈が豊富なほうが仕事の質は高くなります。
異能の友人がいるなら、その友人の強みを使ったほうがいいと思います。
(本原稿は、平尾丈著『起業家の思考法 「別解力」で圧倒的成果を生む問題発見・解決・実践の技法』から一部抜粋・改変したものです)