5.ご指名をもらえる質に仕上げる

●どんな経緯で時間単価が上がった?
「稼げるジャンル」で記事を書いた

 時間単価アップに一番貢献してくれたのは、「稼げるジャンル選び」だったと思います。

 執筆速度はなかなか2倍にはなりませんが、ジャンル選びによって報酬が2倍になることは十分ありえます。

 Webライター業における稼げるジャンルとは、「予算の大きいジャンル」のこと。

 そもそも広告にある程度予算を割けるクライアントでないと、単価を上げるのは困難だからです。ザックリ分けると、個人向けより法人向けのサービス、時流に乗っているサービス、利益率の高いサービスなどですね。

 僕の場合、「ネットショップ」「中国ビジネス」「ITシステム」というジャンルが主力でした。これらは、単体でもそれなりに報酬が高いのですが、組み合わせると単価が倍以上になることも。「ネットショップ×中国」で「中国のネットショップサービスに関する記事」というイメージです。

●自分のご指名ポイントは?
売上に貢献する意識

 僕はクライアントによく「なぜ佐々木に発注を?」と聞いていました。

 そこでよく言われたのが、「売上貢献への意識」です。

 たとえば、

・記事の終わりに、商品を売るための導線をきっちり設置する
・依頼された記事が、クライアントの売上につながるかを自分なりに考える
・競合調査し、クライアントの商品が他社に負けていると思う点があれば、競合に負けないためのセールストークを聞く

 などが挙げられます。

 文章力やSEOの知識より「売上貢献への意識」という面で評価されることが多いように思います。

6.外注してチーム化する

●外注してどんな変化があった?
作業時間&ストレスの減少と、売上の拡大

 一番の大きな変化は「作業時間の減少と売上の拡大」です。

 まず、誰がやっても同じ成果の出やすい、機械的な調査や情報整理など、小さいけれど自分にとって苦手な作業から外注を始めました。

 自分の苦手な作業をお願いすることで苦手な作業をするストレスから解放され、仕事がかなり円滑に進むようになりました。自分にしかできない仕事の割合を増やすことで時間単価も上がっていくので、売上拡大にもつながります。

●外注の難しさは?
「自分のやり方」を伝えるのに時間がかかる

 僕自身が「こう進めたい」「こう書きたい」といった仕事の進め方があるのと同じく、外注スタッフにも、自分なりのやり方があります。

 ですので、こちらの方法に合わせてほしいときには、相手に納得してもらえるよう説明しないといけません。これが難しいです。

 任せるのが「機械的な業務」から「思考が必要な業務」になっていくほど難易度は上がっていきます。

 そこで、力を入れたのがマニュアルの整備。僕から口頭で説明した内容をそのスタッフの方にマニュアル化してもらい、それに対してフィードバックするサイクルで進めました。

 こうすることで、僕からの説明内容をどう理解したかわかりますし、自分でまとめてもらうことで、定着も早くなるのでオススメです。

「未経験の副業Webライター」だった僕が「800名のライターを束ねるディレクター」になるまでにやったことのすべて

(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)