多くのビジネスパーソンの支持を集める、登録者60万人超えの「サラリーマンYouTuber」、サラタメさん。
“鈍器本なのに驚くほどすらすら読める”と話題の『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』は注目の処女作だ。
「仕事がデキない」「残業だらけ」「上司とソリが合わない」「転職したい」「老後のお金が不安」といった、人生100年時代を生きるサラリーマンの悩みを、まるごと解決してくれる本書から、その一部を抜粋して紹介する。

238055612_previewPhoto: Adobe Stock
サラリーマンYouTuber「サラタメさん」がチャンネル登録者数60万人超になった秘密

プロフィール
・YouTubeチャンネルを複数運営
オススメ書籍転職ノウハウを解説するチャンネルなど。登録者合計60万人超え)
・転職ブログ「サラタメのホワイト転職」を運営。

インフルエンサーまでの3ステップ

1.物知り:ビジネス書300冊以上を読み込んだ現役サラリーマン
2.営業マン:オススメ「書籍」、「転職支援サービス」を営業
3.インフルエンサー:YouTubeチャンネル登録者60万人超え

本業超えまでの6ステップ

1.「副業の軸」を明確にする

●なぜ副業を始めた?
「出世」より「副業」の時代が来ると確信したから

『LIFE SHIFT』を読み、人生100年時代は、「出世する」より「副業を育てる」ほうが勝ち筋だと思いました。

 また、自分の心からやりたいと思える仕事を、会社の枠組みの中で実現することに違和感を感じたのも理由の一つです。

 会社はあくまでも企業のミッションを遂行する場所。心からやりたい仕事は、自分の手で始めたビジネスで実現すべきだと考えました。

●当初の目標は?
老後の不安さえ払拭できればOK

 60歳くらいで定年退職した際、収入が月額15万円ほどの年金だけになってしまうのが不安でした。ですから、「その不安さえ払拭できればいい」というかなり低めな目標です(笑)。遅くとも定年退職するまでには、月20万~30万円稼げる仕組みを構築したいと思っていました。

2.「好き」より「稼げる」仕事を選ぶ

●なぜサラリーマンYouTuberに?
ポジションが空いていると気づいたから

 詳細にいうと、次の3つです。

1.ブームを見つけた
 私がYouTubeを始めた2018年12月頃は、ビジネス系YouTuberが増え出しているタイミングで、ブーム到来を感じました。

 当時はまだ少数でしたが、ビジネス系チャンネルで成功事例も生まれていたので、マネしやすいお手本もあり、着手しやすかったです。

2.得意だった
 文章より、しゃべりながら伝えるほうが圧倒的に得意でした。

 私より先に成功しているYouTuberの動画を見ても、「ある程度練習すれば、伝えるテクニックでは勝てそう」という自信はありました。

 ブログやTwitterは、試行錯誤してもあまり成果が出なかったのですが、「しゃべりなら勝負できるかも!」と思い、YouTubeというプラットフォームを選択しました。

3.ポジションが空いていた
 当時、ビジネス系YouTuberが数多く生まれていたものの、「現役サラリーマン」で注力している人は、ほぼいませんでした。

「サラリーマン」という切り口なら、ビジネス系YouTuberの中でも独自のポジションを確立できると思いました。

3.失敗前提で小さく試す

●どんな試行錯誤があって
今のビジネスにたどり着いた?
ブログはまったくうまくいかず、2つつぶした

 まず、YouTubeにたどり着くまでに、せどり、投資、ブログなど、副業らしきものはほぼすべて手をつけました。

 ブログは半年以上継続したものが2つありましたが、まったくアクセスが集まらず、どちらもつぶしました。ただ、そこで得たライティングスキルは、YouTubeの台本作成に活きたと思います。

 YouTubeに関しても、最初は自分の持てる限りの知識を幅広く発信してみました。テストだと割り切って質は求めず、ほぼ毎日、投稿していました。

 いろいろ試す中で、「書籍解説」と「転職」ジャンルの動画再生回数が明らかに伸びたので、そのジャンルに注力しました。

4.継続で「経験」を稼ぐ

●どのくらいの期間で結果が出た?
副業を始めて2年後、YouTubeを始めて半年後

 YouTubeを始めてから約半年ほどは、最低週2回の投稿を継続し、月5万円くらい稼げるようになりました。

 これだけ聞くと、なかなか早く稼げるようになったと思えるかもしれませんが、「副業を始めてから」という意味でいうと、そうでもありません。丸2年くらいは毎日のように作業しても、ほぼ収益ゼロだったので、「このまま1円も稼げないのでは……」と心が折れそうになる瞬間は何度もありました。

●継続で得たものは?
「台本構成力」と「ナレーション力」を鍛えた

 約半年間は、自分のプライベートを、ほぼすべてYouTubeに捧げました。

 その中で、最後まで動画を見たくなる「台本構成力」と、情報だけでなく感情まで伝える「ナレーション力」を鍛えました。

 また、「サラリーマンYouTuber」という立場が珍しかったため、ビジネス系メディアや、インフルエンサーの方からお声がけいただく機会があり、そこで広がったネットワークは、今も活きています。

●副業にどのくらいの時間をかけていた?
〈平均週22時間〉平日4日×3時間、土日2日×5時間

平日
 会社を18時までに切り上げ、21時までに食事と風呂を済ませ、そこから24時に就寝するまで作業をしていました。

休日
 飲み会が好きで、休日の夜は出かけてしまうことが多いため、夕方までの時間で作業していました。具体的にいえば、ちょっと遅めの朝食を食べた後、10時30分から16時までです。ランチ休憩も挟むので、だいたい5時間くらい作業することになります。

 ちなみに私の場合、早朝から作業する「朝活」は性に合わなかったです。何度か挑戦しましたが、体調を崩してしまうので断念しました。

5.ご指名をもらえる質に仕上げる

●どんな経緯で時間単価が上がった?
固定視聴者がつき、視聴回数が安定した

「台本」「ナレーション」の質が上がったことで、ライバルとなるYouTubeチャンネルが数多く出てきても、ご指名で視聴してくれるお客さんを一定数確保できるようになりました。すると、視聴回数は安定し、一つの動画をつくることで得られる収益が上がっていきました。

●自分のご指名ポイントは?
現役サラリーマンとしての視点

 ただ単に書籍内容を要約するのではなく、「サラリーマンが実際のビジネスシーンで活かすとしたら、具体的にどう“行動”すればいいか」まで解説することを意識しました。

6.外注してチーム化する

●外注してどんな変化があった?
作業量は減り、動画の質は上がった

 自分だけの技術では、パワポを使った簡素な動画編集しかできませんでしたが、外注することでアニメーション編集が可能となり、動画の質は格段にアップしました。

 また、自力の時代は簡素な編集でも3時間ほどかかっていましたが、その時間も大幅短縮でき、自分が注力すべき「台本」と「ナレーション」にいっそう集中できました。

●外注の難しさは?
“自分”のお金を払う抵抗感

 副業で1円稼ぐことすら大変なことが身にしみたからこそ、お金を誰かに払うことに抵抗がありました。

 サラリーマンの仕事で活用する外注は、会社のお金なので躊躇なく払えますが(笑)、副業での外注は、自分の財布のお金をはたいてお願いするわけで、最初はどうしてもソワソワします。

 赤字になるとメンタル的にしんどいので、外注費で赤字にならない程度に稼げるようになってから、チャレンジすることをオススメします。

サラリーマンYouTuber「サラタメさん」がチャンネル登録者数60万人超になった秘密

(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)