「取り替えのきく人材」から抜け出すには?
──「自分のキャラを確立すること」の重要性、身に染みました……。そして「自分が勇者なのか僧侶なのかをきちんと周りに知ってもらうことも大事なのですね。
佐久間::そうですね。ちなみに誰でもできる雑用をこなすときも、「自分の強み」を周知することってできるんですよ。たとえば、「取り替えがきく」と思われがちな人は、上司に指示された100の仕事をそのまま100で返すことをゴールにしてしまっている場合が多いんです。
たしかに、求められたことはしっかりこなしているから、間違っているわけじゃない。でも、その100のアウトプットをするために、毎回100の時間をかけてやるんじゃなくて、今度は50の時間で終わらせられるように仕組み化してみようとか、工夫はいくらでもできるわけじゃないですか。
そうすると「予想してたよりもずっと早い時間で終わらせてくるな。もっと別の仕事もやらせてみたらどうなるだろう」と、上司も別のジャンルで活躍する姿を見てみたくなりますよね。
──たしかに、毎回、少しずつでも創意工夫が見られると、いろいろな仕事を任せたくなりますよね。
佐久間:100与えられた仕事を、ずーっと100で返すルーティンを繰り返している限り、「取り替えのきく人」から抜け出すことはできません。僕自身も、AD(アシスタント・ディレクター)時代に任された雑用仕事に工夫を取り入れたことがきっかけで、少しずつ評価されるようになりました。いかにして誰にでもできる仕事を「自分にしかできない仕事」にして、信用を貯めてチャンスに変えるか、それが重要なのだと思います。
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