間違い2
アカウントエグゼクティブに見込み客開拓をさせる

 アカウントエグゼクティブ(成約のノルマがある営業担当者)に、新規顧客の開拓をさせてはならない。彼らには有望であることがわかっている顧客への電話やメールや訪問、成約に向けた活動に集中してもらわなくてはならない。

 見込み客を獲得することが収益をもたらすのではなく、成約が収益をもたらすのだ。

 アカウントエグゼクティブが新規顧客の開拓に充てる時間は20%以下にとどめ、ほとんどの時間は、戦略的に重要度の高い上位10社、あるいは現在の顧客に向けるべきだ。

 新規顧客開拓は、それを専門に行う見込み客開拓(インサイドセールス)チームに担当させるべきだ。コンサルティングのような人間関係に大きく依存するビジネスであっても、新規顧客の調査、掘り起こし、予備的な関係づくりなどの仕事は、費用対効果の面からもインサイドセールス担当者が行うほうが適切だ。

【解決策2】
 営業の役割を特化する。そのためには最低2人の営業担当者――見込み客開拓を行うインサイドセールス(内勤)と成約をめざして商談を進めるフィールドセールス(外勤)――が必要だ。

間違い3
チャネルパートナーが販売を代行してくれると思い込む

 チャネルパートナーが売ってくれると考えるのは間違っている。

 通常、彼らは売ってくれない(とくにソフトウェアやビジネスサービスの場合)。というか、売る力がない。それが言いすぎなら、売るのが得意ではない。

 CEOは会社の運命を自らコントロールしなければならない。チャネルパートナーに儲けさせてもらうことを期待する前に、まず自分で販売実績をつくり、成功を証明しなければならない。チャネルは、自力で成功したあとにやってくる。

【解決策3】
 チャネルパートナーに頼る前に、まず自社の営業で成功を収め、自らの運命をコントロールする。