創業期のセールスフォースに入社してインサイドセールス・チームをたった1人で立ち上げ、1億ドルの固定顧客をもたらした伝説の人物アーロン・ロス。「シリコンバレーのバイブル」といわれる彼の処女作『セールスフォース式 売れる組織に変える9の方法』の日本版刊行を記念して、内容の一部を公開しよう。

コールドコールをやめれば売上げは伸びるPhoto: Adobe Stock

コールドコールとは何か?

 コールドコールとは、「私を知らない人や、私からの電話を期待していない人に電話をかけること」である。かける側にとっても、かけられる側にとっても、いいことは何一つない憂鬱な仕事だ。

 コールドコールを使って行う営業はすべて間違っている。

 それに対して、新しい営業の仕組みが「コールドコール2.0」である。

 コールドコール2.0とは、「コールドコールを行わずに、コールドアカウントを開拓して新しいビジネスを生み出す方法」のことであり、「新しいパイプラインやリードを予測可能なかたちで生み出すためのプロセスやシステム」のことだ。「予測可能」とは、「この活動をこれだけすれば、ここにこれだけの成果が生まれる」という関係が見えていることを意味する。

 コールドコール2.0が適切に行われれば、売上げの基礎となるパイプラインを予測可能なかたちで生み出すことができる。