日中国交正常化50周年、岡山・静岡と中国・西安市の交流に見た希望の光Photo:123RF

上海でもようやく外出可能に
海外に行けるようになるのはいつ?

 日本は、6月1日から新型コロナウイルスの水際対策を緩和し、1日当たりの入国者数の上限を1万人から2万人に引き上げた。さらに、添乗員付きの団体ツアーのみなどの限定条件が設けられたものの、米国や中国など98カ国・地域は、ワクチン接種の有無にかかわらず、入国時の検査や自宅などでの待機も不要で、日本に入国できるようになる。

 ゼロコロナ政策を遂行している中国でも、ややほっとするニュースが入った。上海も6月1日からロックダウン状態を実質的に解除した。

 今年で来日37年になったが、コロナ禍が発生するまでの例年だと、4月から11月までほぼ月に複数回の海外出張を繰り返していた。12月から3月までは少なくとも1回ぐらいは国境を越える。しかし、2020年1月下旬から今までは1度も日本から海外へ飛んだことはない。翼が奪われたような状態が続いている。

 しかし、今年は日中国交正常化50周年という記念すべき年だ。昨年末に、本コラムでも、日中関係を守るため、人的交流、経済交流とならぶ文化交流、平和原則の貫徹などを内容とする「耐震補強工事」により力を入れるよう、呼びかけた(参照:「日中国交正常化50周年に向け、中国との友好と不再戦を確信する『3つの“千”』」)。

 コロナ禍の状態下では、国境を越えた交流は非常に難しい。特にゼロコロナ政策による隔離期間が異常に長い中国には、行きづらい。

 待ったなしの国際交流を推し進めるべきだが、一方では物理的な制限が押し付けられて、身動きは思うように取れない。こうした環境の下で、どのように日中間の交流を続けるべきか、大きな課題だ。

 そんな中、一つの転機がやってきた。