不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】仕事が遅い、仕事がはかどらない…そんな人が絶対やってみるべきこと

「時間」をベースに計画するという間違い

アナタは計画を立てようとするとき、どんなふうに考えるでしょうか? 多くの人は「時間」をベースに作業を配分しているのではないでしょうか? しかし、時間ではなく「体力」をベースにするのがオススメです。

時間をベースに作業を配分しても、体力がともなわなければ作業は進みません。ダラダラしてしまう時間というのは、体力的にダラダラすることしかできないという見方もできるますよね。ちょっと疲れたからダラダラ、ゴロゴロする。その時間がもったいないから、ほかの有意義なことに当てようというのは、じつは難しいことなんです。

朝から晩まで、一定の体力があって元気な人なんて、ほとんどいないでしょう。体力があって効率よく動ける時間と、そうじゃない時間があるわけです。

時間ではなく体力でやるべきことを再配分

体力がなくなって疲れてきたときは、ゴロゴロして体を休めたり、無駄なことをして頭を休めたりするわけです。その時間を見直して再配分して、時間的に能率を高めようとしても、能率を高められないどころか、心身ともに疲れが溜まってしまいます。

「せっかく時間があったのに、結局なにもできなかった…」なんていうふうに後悔するんじゃないかと思うんです。

確かに無駄をなくして、自分の時間をもっと有意義なことに振り分けるっていう考え方も大事。じゃあどうしたらいいのかと考えてみると、時間じゃなくて体力で配分すればいいんだっていうことに気づいたわけです。

自分がいちばん元気な時間帯はいつか?

つまり、グダグダする時間は、グダグダしていていい。いちばん元気な時間帯こそ、自分のやるべきことをやるという考えで、1日を配分するといいです。

アテクシの場合、朝がいちばん元気なので、朝の1時間くらい、長くても1時間半とか2時間までに集中して原稿を書いたりVoicyをまとめて収録したりしているんです。そして、もうその日は、作業しないって決めてるんです。

疲れたときに仕事をしても
なにもできないに等しい

体力のことを考慮していなかった以前は、クリニックの仕事を終えて夜8時とか9時に帰宅してから、仕事で疲れているにもかかわらず、時間を有効活用しようと思って、原稿を書いたりしていました。

でも結局、疲れてヘロヘロになって書こうとしてもいいものができないんです。書いたものを元気なときに見直してみると、ぜんぜんダメなんです。そして、最初から書き直し…。

結局、体力がないときに無理やり作業しても、なにもできなかったのに等しいわけです。それだったら、グダグダして疲れを癒やしたほうが、ずっとマシだってことに気づきました。そして、体力のある朝のうちにやるべきことをやるように、1日の配分を変えたら、好転したんです。

というわけで、時間配分を考えるのではなくて体力配分で1日を考える。そんなふうに生活を見直してみることをオススメします。

『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)には、不安や悩みを解消するヒントが満載です。