と言うのも、会社員の男性は、外食する機会が非常に多いからです。

 家では肉を食べなくても、「肉が食べたいな」と思えば、外食でいくらでも食べることができます。

 ランチでは、当たり前のように、カツ丼やカツカレーを同僚と食べていた人もいたでしょう。コンビニ弁当を買ってくるにしても、から揚げ定食やしょうが焼き定食など、肉料理を選ぶ人は多かったのではないでしょうか。

 夜になれば、仕事相手と焼肉屋でビールで乾杯、という人も多かったはず。カルビやロースを堪能し、たらふく食べた後は、若い頃であれば、締めには豚骨ラーメンということもあったでしょう。

 もちろん、これはこれで不健康な食生活ですから、歳とともに「健康意識」が高まるにつれ、だんだんとブレーキがかかるようになります。

 40代、50代ともなればさらに自制心が強くなり、カロリー制限をして、「肉を食べない」食生活に変える人もいるでしょう。それでもまだバリバリの現役ですから、退社後のつき合いもあるし、ランチで何を食べるのも自由です。

 ある意味、会社員はバランスの取れた食生活をしているのです。

 それこそがまさに、「外食の効能」と言えるでしょう。

「外食」のおかげで、肉を食べることができているからです。

肉を食べないと
「幸福物質」が減っていく

 60代以降、仕事を退くと、男性は「外食」する機会がガクンと減ります。

 これが結果的に、「肉を食べない」食生活につながり、60代半ば以降の男性の食生活バランスを崩している一因でもあるのです。

 年齢的に、脂っこい料理や、味付けの濃い料理を食卓から遠ざけるのは理解できます。ただ、野菜や魚が中心の食生活こそ「60代以上の年齢に相応な食生活」と勘違いをして、肉食を避けるのは問題です。