子どもたちが生きる数十年後は、いったいどんな未来になっているのでしょうか。それを予想するのは難しいですが「劇的な変化が次々と起きる社会」であることは間違いないでしょう。そんな未来を生き抜くには、どんな力が必要なのでしょうか? そこでお薦めなのが、『世界標準の子育て』です。本書は4000人を超えるグローバル人材を輩出してきた船津徹氏が、世界中の子育ての事例や理論をもとに「未来の子育てのスタンダード」を解説しています。本連載では本書の内容から、これからの時代の子育てに必要な知識をお伝えしていきます。

「プレッシャーに弱い子ども」に育ってしまう親の“絶対NGワード”とは?Photo: Adobe Stock

「せきたて言葉」でプレッシャーに弱い子に

 何事にもスピードが要求される効率主義社会。効率主義は子育てにも影響してきており、「早くしなさい!」「グズグズしないで!」「ちゃんとしなさい!」と、子どもを必要以上にせきたてる親が多くなりました。

 その結果、子どもは「早くやらなきゃ!」「急がなきゃ!」というプレッシャーを背後に感じながら、着替えをして、歯みがきをして、ご飯を食べて、勉強をしなければなりません。

 多くの子どもが「早く!」とせきたてられると、落ちついてやればできることもうまくできなくなるのです。

 特に幼い子どもは指先の力が弱いため、細かい作業が苦手です。靴ひもを結ぶ時、私たち大人が手袋をしながら靴ひもを結ぶような感覚なのです。そこに「早く!」とプレッシャーをかけられると、焦ってさらに手元が狂います。

 せきたて言葉は子どもに「失敗体験」をさせてしまうのです。

「次はうまくやらなきゃ」というプレッシャーが、また失敗を引き起こします。何度も同じ失敗を繰り返していると「自分には無理だ!」と自信を失うのです。

 日本人の子どもと接していると、「ムリムリ」「どうせ~」「できない」と口にする子が増えました。

 失敗体験の積み重ねにより、「自分はムリ」「どうせ失敗するから」「自分はできない」という、消極的な態度が形成されてしまったのです。

自信回復には成功体験の積み重ねが必要

「自分でできた!」「うまくできた!」という成功体験を重ねていくことで、どんな子どもも自信を取り戻すことができます。

 親は「早く!」「グズグズしない!」というせきたて言葉を封印して、プレッシャーを与えず、子どもが自分の力でできるまで気長に見守ってあげましょう。

 焦りの子育ては必ず失敗します。反対に、親が寛大な態度でいると、子どもは気楽になり、それまでできなかったことがウソのようにうまくできるようになります。そして成功体験を積み重ねていけば、子どもの自信は復活します。

 この自信が大きくなると、何をやってもうまくいくようになります。

 それは、子どもが「自分はやればできる」と考えられるようになるからです。すると、勉強もスポーツもあきらめずに努力を継続できるようになるのです。

 どんな分野であっても成功する人というのはあきらめない人です。反対に、どんな素晴らしい才能があっても「あきらめない心」がなければ宝の持ち腐れです。

 ぜひ、子どもの成功体験に気を配ってあげてください。