不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
幼い子にも大人にも通じること
幼い子に「ダメなものはダメ!」なんて叱ることがあります。じつは、これって本質的なことを突いていて、大人の世界にも通じることなんです。
世の中には、いろんなルールがあります。国の法律だってそうだし、会社の就業規則、地域のゴミ出しもそうです。そうしたルールを破ることは、問答無用に「ダメなものはダメ」なんですね。
こうした社会的なルール以外にも、最初にルールや約束事を明示しているのに、それを破った人が突っかかってくることっていうのは、よくあることです。そのときに「なぜですか? 私はこうだと思ったから、やっただけです」とか屁理屈を並べてきたりする…。
クレーマー体質の人への対応は“時間の無駄”
クレーマーというのは、自分に都合がいいことばかり独善的な屁理屈を並べ立てて、しつこく言いがかりをつけてきたりしますが、そもそもルールに反しているのであれば、「ダメなものはダメ」なんです。
そこに「なぜダメなのか」を解説する義務はないんですね。ルールに反している時点でダメ。クレーマーの主張をいろいろと聞いて、ひとつひとつ答えたりしなくていい。ただし、サービス業だったりすると、顧客の評判なんかを気にするがあまり無下にもできないから、厄介なんですが…。
人は、いったんクレーマー体質のスイッチが入ると、自分の意思を押し通そうとしがちです。自分に都合のいい言い訳をいくつも思いつくんですが、そんなことにいちいち反論してたら、もう完全に時間の無駄ですね。
最初から付き合う必要なし
良かれと思って、相手の話を聞けば聞くほど、相手は調子に乗って、自分の意見を押し通せると思いかねません。そんなことに最初から付き合う必要はないし、付き合う意味がないんです。妥協点なんてないんですから、そもそも議論になりません。
なかには相手に悪いと思わせて、自分の要求を押し通そうとする“口が達者な策士”もいます。そこに第三者が首を突っ込んできたりすると、もう目も当てられないことになっちゃいます。
話し合いというのは、あくまでルールを犯さない範囲でのこと。無用なエネルギーを費やさないように、ルールを犯した時点で、もう話し合いの余地はないということを胸に刻んでおきましょうね。