夏休みはあと1日だというのに、読書感想文が手つかずの状態です。まだ本も全部読めていません。
親は、宿題が終わっていないことを知りません。バレたら大変です。登校日(9月1日)までに宿題が終わらなければ、先生はきっとみんなの前で怒ります。
「どうしよう!! 2日で読書感想文を終わらせなければ!」と切羽詰まった状態になったあなたの家に突然、『大好きな人』から電話がかかってきました。声を聴けるだけでも嬉しいような、憧れのアノ人からの電話です。
(憧れの歌手、芸能人、初恋の人、推し、誰でもOKです。大好きな人であればいいので、「あり得ない人」でもOKです)
その大好きな人は、「悲しいことがあったから1時間ほど話を聞いてほしい」と言っています。
あなたは宿題の手を止め、喜んで話を聞いてあげました。あなたが話を聞いてあげたおかげで、その人の心は元気になりました。
さて。この時、あなたはどんな気持ちになりますか?
忙しい状態とはいえ、大好きな人を助け、大好きな人が元気になった様子を見ると「助けてよかったなぁ」と感じるのではと思います。
あなたの心も満たされて、電話をする前よりも「宿題のやる気がアップ」することもあるかもしれませんね。
……では、もしこの相手が「大嫌いで苦手なアノ人」だとしたら、どうでしょうか?
忙しい時に大嫌いな人から電話がかかって来て、断ることもできず時間を奪われてしまったとしたら、どんな気持ちになりますか?
「あー最悪」「アノ人のせいで、読書感想文書けなかった……」と、イライラして気分が落ち込んでしまいそうですね。
どちらも「自分に余裕のない状態で人を助けた」という事実は同じなのですが、「誰を助けたのか」によって、結果はガラリと変わります。大好きな人を助けるのと、大嫌いな人を助けるのとでは、ストレスの大きさが全然違うのです。
「嫌いな人でさえ嫌われたくない」という人は多いのですが、実は「嫌いな人には好かれないほうがラク」です。
あなたは、その嫌いな人に好かれたいですか? それとも嫌われたくないだけですか?
「好かれたいわけじゃない」のなら、そこまで気を遣って合わせてあげなくてもいいのかもしれません。
よくよく考えてみると、嫌いな人に嫌われるより「好かれるほうが大変」なはずですから。