最強学閥「慶應三田会」 人脈・金・序列#6Photo:PIXTA

経済界で圧倒的なパワーを持つ慶應義塾。では、慶應出身の社長の実力は。ダイヤモンド編集部は慶應出身の上場企業の現役社長「全327人」を、業績や財務、在任期間などの七つの軸で徹底評価し、序列化した。『最強学閥「慶應三田会」 人脈・金・序列』(全17回)の#6では、慶應出身社長の実名ランキングを大公開する。上位には、自動車メーカーや商社、保険・証券会社など名門大手企業の社長がずらりと並んだ。(ダイヤモンド編集部 名古屋和希、清水理裕)

慶應OB社長の時価総額は計78兆円
上場企業の社長数は早稲田をしのぐ

 78兆3000億円――。

 何の数字か分かるだろうか。これは慶應義塾大学の卒業生が社長を務める上場企業327社の株式時価総額を足し合わせたものだ。

 市場全体の時価総額は10月末時点で723兆円。つまり、全体で見ると慶應が11%を占める計算となる。

 宿命のライバル、早稲田をはるかにしのぐ。早稲田出身の社長の上場企業は247社で、時価総額の合計は60兆円ほどだ。日本の経済界で慶應は圧倒的な存在感を誇るのだ。

 数字だけではない。慶應出身の社長にはビッグネームが多い。例えば、日本を代表する自動車メーカー、トヨタ自動車の豊田章男社長は、日本で最も有名な社長の一人といえるだろう。

 非上場企業だが、サントリーホールディングスの佐治信忠会長と新浪剛史社長も慶應出身だ。上場するオーナー企業では、日清食品ホールディングスの安藤宏基社長も慶應OBである。各業界のリーディングカンパニーのトップを慶應OBが押さえているのだ。

 では、慶應出身の社長の実力はいかばかりか。今回、ダイヤモンド編集部では、慶應出身者が社長を務める上場企業を対象に七つの評価軸を設定し、1000点満点で評価。慶應出身の社長「全327人」の独自ランキングを作成した。

 次ページでは、慶應出身の社長「327人」を網羅した実名ランキングを公開する。トップ10には、自動車メーカーの社長、商社や保険・証券会社といった超名門企業の首脳が名を連ねた。

 ランキングの上位には、オーナー企業の実力社長や、有力地方銀行といった地域の名門企業のトップの名前も目立つ。

 また、近年は慶應OBがトップを務めるベンチャー企業にも勢いがある。名門企業に交じり、新興勢力も登場する。