最強学閥「慶應三田会」 人脈・金・序列#15Photo:PIXTA

慶應生は有名企業にどれほど就職しているのか。特集『最強学閥「慶應三田会」 人脈・金・序列』(全17回)の#15では、主要13業種の超大手企業40社の新卒採用データを基に作成した出身大学別の比較リストを公開する。五大商社のうち4社で、外資系の総合コンサル3社で、慶應出身者の比率がトップとなるなど圧倒的な慶應パワーが浮かび上がった。(ダイヤモンド編集部副編集長 名古屋和希)

慶應生の就職先1位はアクセンチュア
進路は金融からコンサルへ大シフト

 アクセンチュア、PwCコンサルティング、楽天グループ――。

 これは、慶應義塾大学および大学院を2022年3月に卒業・修了した学生の就職先のトップ3である。アクセンチュアには88人、PwCには83人、楽天には76人と、それぞれ多くの慶應生が進路に選んでいる。

 慶應生の就職先としては長く金融業界などの人気が高かった。だが、コンサルティング・IT業界が急成長を果たす中、ここ数年慶應生が就職先として選ぶ企業の顔触れも変化してきた。

 例えば、前年の21年のトップ3は、全く異なる。1位は東京海上日動火災保険の82人で、三菱UFJ銀行(76人)、三井住友銀行(70人)と続いた。

 22年にトップとなったアクセンチュアは70人で三井住友銀行と同数の3位。PwCは47人で10位だった。

 もちろん年によって企業の採用計画は変わる。だが、足元のトレンドは、金融業界などからコンサルなどの新興勢への大きな「シフト」が起きていることが分かる。

 特に本特集#9『コンサルで慶應閥が急膨張!アクセンチュア、ビッグ4…コンサル「慶早戦」は三田会に軍配!?』でも触れたように、コンサル業界では慶応閥が急速に勢力を伸ばしている。

 ただし、慶應生の強い「就職力」が発揮されているのはコンサル業界だけではない。今回、ダイヤモンド編集部は、主要13業種の大手企業40社を対象に、出身大学別の採用比率を示すリストを作成した。

 次ページでは、他大学を上回る慶應の圧倒的な就職力を独自リストを基に明らかにしていく。五大商社のうち4社で、外資系の総合コンサル3社で、慶應出身者の比率がトップとなっただけでなく、不動産や金融、広告業界でも他大学の追随を許さない結果となった。