世帯年収が同じでも1年で約50万円の差に
次にケース2は、世帯年収が1000万円同士の「独身者」と「家族持ち(夫婦)」の比較です。独身者は1人で1000万円の年収を稼ぎ、夫婦は、600万円と400万円を合わせて世帯年収が1000万円になるとします。
世帯年収は同じでも、手取りは1年で約50万円も違ってきます。
年間約50万円ですから、10年経てば約500万円の差! これは結構大きいですよね。
世帯年収が同じでも2人で稼いでいれば、それぞれが所得税の累進税率で低い税率を利用でき、基礎控除48万円を、2人分受けることができるので、1人で稼ぐよりも圧倒的におトクになるのです。
このように、税金や社会保険・手当といった点については、独身者のほうが圧倒的に「コスパ悪し」なのです。
コスト感覚もゆるくなりがち?
さらに、独身者は自分の稼いだお金をどう使っても誰にも文句は言われません。
「そんな高いエステ必要?」「キャバクラとかいかないでよね」なんて言われる家族持ちと違って、どんな出費だって、誰に遠慮することもありません。そうなるとコスト感覚もゆるくなり、出費が多くなってしまうのは自然なことでしょう。
以前、歌手の竹内まりやさんが「自由と孤独はふたつでセット♪」と歌っていて、「深い!」と感動しましたが、「自由と老後不安もふたつでセット♪」です。
「独身はコスパがいい!」との思い込みで自由な出費を続けていると、老後不安がセットでついてくるかもしれません。
*本記事は、板倉京著「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、抜粋・編集して構成しています。