税制は「家族持ち」におトクになっている
次から、2つのケースについて、「独身者」VS「家族持ち」それぞれの税金や社会保険料の負担を載せました。
ケース1は、世帯主の年収が同じ700万円で、その人が「独身者」の場合と「扶養の範囲内(年収130万円)で働く配偶者がいる人」の比較です。
たとえ扶養の範囲内でも、1人で働くより2人で働く方が、世帯収入が増えるのは当たり前ですが、メリットはそれだけではありません。
扶養家族がいれば税金負担も安くなりますから、両者の手取りを比べてみると、年間で、扶養配偶者が稼いでくる年収130万円以上の差がついてしまいます。
また、健康保険料は、独身者も扶養家族がいる人も同じ額です。たとえ、扶養家族が5人いたって、独身1人の人と同じ保険料なのです。
さらに、厚生年金保険料も、1人分払うと、扶養家族の妻の国民年金保険料分も払ったことになります。
国民年金保険料を自分で負担するとなると、年間20万円弱を払わなければいけないのに、扶養されている配偶者は、1円も払わずに、将来国民年金を払った人と同じだけの年金がもらえるのです。「ちょっとずるいのでは?」と思うほどおトクです。
また、今は少なくなりましたが扶養家族手当が出る会社であれば、家族がいる方が給与自体も高くなることもあります。