荻原 「なるほど。問題は上司なんです。うちの部署では、これまで育休を取った人がいないんですよ。上司が以前から『男は仕事だ!』とか公言している昭和な人で、育休を取りたいなんて言ったら何と言うか……。拒否されたらどうすれば?」
カタリーナ 「たとえ上司でも、拒むことはできないわ。原則的に1歳未満の子どもを育てるために育児休業を申し出れば取れるものよ」
荻原 「それならいいのですが。『男のくせに育休を取るつもりか!』って言われそうで」
カタリーナ 「ハラスメントの典型例ね。事業主には、上司や同僚からのハラスメントを防止する措置を講じることが義務付けられているの。何か言われたら会社のハラスメント窓口に相談して」
育休中は無給?経済面での支援を知りたい!
荻原 「うまく育休を取れたとして、気になっているのがお金のことです。育休中は無給になると聞きました。できれば1~2カ月の育休を取りたいと思っているんですが、夫婦で無給となるとキツイなぁと思って。夫婦同時に経済的な支援は受けられるのですか?」
カタリーナ 「ええ。一定の要件を満たせば、雇用保険から『育児休業給付金』をもらうことができるわ。もちろん夫婦同時に育休を取る場合もね。給付額はざっと休業開始前半年間の平均給与の67%程度。育休開始後6カ月たつと、給付率は50%になるわ」
荻原 「もう少しもらえたらいいけれど」
カタリーナ 「育休中は社会保険料の免除制度もあるし、育児休業給付金は非課税よ。それに給付金を算出する際の平均給与は、残業代や通勤手当なども含めているの。手取りベースで考えたら、実質8割以上は確保できるっていう計算になるわ」
荻原 「そうなんですか。ちょっと安心しました」