ですから可能な限り、「座り時間」を減らしましょう。あるいは3、40分に一度、数分でいいので、歩いたり、立ち仕事をしたりすることをおすすめします。
また「足を組むのが一番いけない」ともいわれます。足を組むと体が傾くので、背骨がそれを補正しようとがんばり、湾曲してしまうそうです。せめて左右交互に組むなど、とにかく体の動きが一方向に偏らないよう、注意が必要です。
余談ですが、ゴルフ好きの知り合いは素振りをやりすぎて、骨盤と背骨がずれて苦しんでいました。医師から「逆方向にも振りなさい」と助言されたそうですが、「うまくできないんだ」と嘆いていました。反面教師にしてください。
「いつもの姿勢」を整える
骨盤を立て、背筋を伸ばし、胸を開く
パソコンに覆いかぶさるように、前屈みで仕事をしていませんか? それだけ「仕事にのめり込んでいる」といえばそうでしょうけれど、姿勢の悪さは感心しません。
姿勢が悪いと、さまざまな健康トラブルをまねきます。背骨がゆがむことで、首や肩がこったり、腰痛に悩まされたりします。また胸が狭まるため、呼吸が浅くなります。結果、酸素が十分に補給されず、疲れやすくなります。眠くもなります。
もっといえば、気持ちの落ち込みを誘発する危険もあります。心配事や悩みがあるとき、人は無意識のうちに下を向いて背中を丸めるものですが、その逆―姿勢が悪いから気持ちが落ち込むことも、またありうるのです。
そうならないよう、デスクワークをはじめるときは意識して骨盤を立て、下腹を前に出すようにして座りましょう。自然と背筋が伸び、胸が開き、呼吸が深くなります。ときどき前屈みになっていないかをチェックして、リセットしましょう。
あとは私流ですが、肩甲骨をぐーっと後ろに寄せて、肩を大きく回す、そんな体操がいいように思います。血行がよくなり、疲れが取れます。