理由が分かっていないから「なぜかやってしまう」だけで、あなたの意志が弱いせいではありません。

「やめたい」「やめなきゃ」と思えている時点で、あなたはダメな人間なんかではないし、性格も悪くありませんよ。安心してくださいね。

そんな自分も認めて、対処法を考える

 まずは、自分を責めないこと。

「試し行動をするのをやめたい」と思っている自分を認めてあげてください。

 そして「なぜやめられないのか」を知り、自分を責めるのではなく「じゃあどうしていこうか?」と対処方法を考えていきましょう。

「試し行動」で相手を困らせるワケ

 試し行動というのは、「相手がどれだけ自分を受け止めてくれるのか」を知るための1つの方法です。

 相手を苦しめるためにやっているわけでもなければ、相手を困らせたくてやっているわけでもありません。

「自分をどれだけ受け止めてくれるのか」を探す方法が、結果として相手を困らせてしまっただけです。その方法しか分からないから、やってしまうだけなのです。

 過去に、試し行動をしてしまった相手を思い出してください。

 初対面の人ですか? どうでもいい人ですか? 顔見知り程度の人ですか?

 ……違いますよね。

 おそらくあなたが信頼している人だったり、好きな人だったり、「自分を受け入れてほしい」と感じるような身近な人だったはずです。

「受け止めてほしいから」迷惑をかけてしまう…

 つまり、あなたが試し行動をしてしまう相手は、あなたにとって重要な人。必要な人だったはずなのです。

「この人に受け入れてほしい!」という素直な気持ちと、「でもこんな私を受け入れてくれるのだろうか……」という不安が入り交じった時、試し行動をとりやすくなります。

 不安からくる試し行動をピタッ! とやめるのは、なかなか大変です。

 特に「自分が何に不安を感じていて、どうなれば安心できるのか」を探す過程は時間がかかります。早くて数カ月、長ければ数年かかります。

「試し行動」をやめたい時に必要なこと

 だから、試し行動をすぐにやめられなくても自分を責めないでくださいね。

 これからは自分を責める代わりに、「どうしてそんなことしたの?」と自分に質問してみてください。何が不安でそんな行動をしたのか、まずはあなたが知ってあげてください。自分の声に耳を傾けてあげてください。

 自分のことを「自分で理解する」だけでも、試し行動はだんだん減らしていけますから。