誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれるvoicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】なぜ生きづらいのか、やっとわかった…心をラクにするため、絶対にやらなくていいこと

他人の顔色をうかがって苦しむ

他人の顔色をうかがうことって、ありませんか? 自分の言動で、他人の機嫌を損ねて嫌われないかどうか。そうしたことを気にすることって、意外に多いと思うんです。

実はアテクシも、そうなんです。LINEでやりとりしていて、既読になっても返事がない。すると、ぜんぜん悪いことをしていないはずなのに、「なにか嫌われるようなことをしたかな」なんてヤキモキして、考えなくてもいいネガティブなことを考えてしまう。

その後、返事がきてふつうの反応だと「よかった、嫌われたわけじゃなかった」なんてホッと胸をなでおろしたりして……バカバカしいと思いつつも、他人の顔色をうかがう自分がいる。それで、またLINEでやりとりして、同じようなことをくり返していたんです。

他人軸ではなく自分軸で動く

そういうことが重なり、LINEのやりとり自体がイヤになったんです。でも、勝手に自分でそういう心理状態をつくりあげていたんですね。だったら、最初から相手の顔色をうかがわなければ解決することに気づいたんです。

これは他人の機嫌に自分の行動を左右されないということであって、他人の気持ちを配慮しないわけではありません。他人の気持ちを無視して、自分本位で行動するのではなく、他人への思いやりは残しつつも、他人の機嫌をものさしにして行動する必要はないということです。

他人の顔色をうかがうのは、相手を中心とする他人軸で動くということ。一方、相手への思いやりを残すということは、自分が相手を配慮したいから配慮するのですから、自分軸で動くということですから、まったく違うんです。

気づいたら、やめてみる

相手に嫌われたくないことを行動の判断基準にすると、自分がやりたくないこともやらなくてはいけなくなります。つねに自分に非がないかどうかとか、なにか起こると「自分が悪い」と思いがちなんですね。すると、相手の存在自体がストレスのもとになりがちです。

相手の気持ちに配慮しても、顔色はうかがわなくていい。相手の顔色をうかがうというのは、その時点で上下関係が生じているようなもの。それは健全な人間関係ではありません。行動を根本から変えてみてください。

まずは「自分には他人の顔色をうかがう癖があるな」と気づくことが大事。気づいたら、やめてみる。そのくり返しで、他人の顔色をうかがう癖は改善されていくでしょう。これまでになかった考え方をとり入れて、頭に残しておくイメージです。これだけでも、きっと楽になりますから。

本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。