また、この病気は治らないものと考えている方が多いようですが、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群はガンなどのような進行性の疾患(放っておくと悪化の一途をたどる病気)ではなく、よくならない病気ではありません。いろいろな治療法があるので、医師に相談しながら、自分に合ったものが見つかるまで、医師と二人三脚で治療法を試すなどして、病気と向き合うことが大切だと思います。

 病気の予防のためには、疲れが抜けにくくなっているように感じたら、その時点で即刻、休暇をとることです。休みがとりづらい事情もわかりますが、病気になったら元も子もありません。

 そして、日中受けたダメージから体を回復させてくれるのが睡眠。1日に必要な睡眠時間は7、8時間。この睡眠時間をコンスタントに確保するよう心がけましょう。

 回復力には個人差があります。旺盛な回復力の持ち主もいれば、少しのダメージでも回復するのに時間がかかる人もいます。ですから、たとえタフな同僚が休日返上で働き続けたりしていても、自分のキャパシティに合わせて休むときは休むことです。それが結果的に、健康を守ることにつながります。

(監修/ナカトミファティーグケアクリニック 中富康仁院長)