お互いの考えを共有するための質問
柿内尚文 著
では、先ほど上司と部下の会話で例に出した「仕事が大変」ということを脳内チューニングするにはどうしたらいいでしょうか。
この場合、2人の価値観のずれがベースにあると思いますし、立場の違いも影響しています。なので、考えを完全に一致させるのは難しいですが、お互いが「なぜそう思うのか」の理由を知ることはできるはずです。
上司としては、部下に成長してほしいと思っている。成長のためにはいまの自分を超える努力が必要だ。だからいまぐらいの大変さは乗り越えてほしい。そんなことを思っているはずです。
一方で部下は、忙しいばかりで目の前の仕事をこなすのに手いっぱい。成長なんていっていられないくらい大変だ。もちろん成長はしたいけど、まずは仕事がもっと効率化できるように上司に調整してほしい。そんなことを思っているかもしれません。
2人の脳内をチューニングすると、
●上司の「努力で解決してほしい」に対して、部下には「上司に仕事の調整をしてほしい」という思いがある。
であれば、この部分をお互いに共有していけばいいのです。
お互いに質問をしていき、どの部分に努力がいるか、どの部分に仕事の調整がいるかを見える化させることで、解決への道筋が見えてくるはずです。
脳内チューニングをしないまま、お互いに不満やストレスを抱えていてはもったいない。積極的な脳内チューニングが、より良い成果につながります。
ちなみに、質問をするときに注意したいのはこんなことです。
●二者択一の質問 →×
●自分の意見に誘導する質問 →×
●相手の意見を聞きながらの質問 →○
●相手に興味を持って質問をする →○
できるだけホワイトボードなどを用いて、「見える化」させながら脳内チューニングをしていくことをおすすめします。