「SHEINのサプライチェーンは、アパレルの集積地である中国・広州にあります。それゆえに中国水準の価格になるのですが、この価格は中国以外の国からするとかなり安価に感じられる。中国価格の製品を海外で売っていることが、安さの理由です。ちなみに、中国国内では商売をしていないので、ほとんど知られていません」(浦上氏、以下同)

 もう一つ特筆すべきなのが、新しい商品が登場する“スピード”である。それを支えているのが「少ない量を、素早く作る」ビジネスモデルだ。

「すべての商品を100~200個という小ロットで生産・販売し、売れ行きの良い商品だけを追加で大量に作っています。現在、多くの海外企業が中国で製品を作っていますが、小ロットで、しかもスピード感のある生産は難しい。自国の企業なら一番勝手が分かるため、中国企業のSHEINは『少ない量で、素早く作る』という条件をかなえてくれる工場の開拓が他社よりうまく行えたのでしょう」

 ただし、「中国企業」とはいうものの、現在SHEINの本社はシンガポールにある。そのため、SHEINを「中国企業」と呼ぶのがふさわしいかは分からないが、中国人が、中国で立ち上げた企業であることは事実だ。

「中国でヒットしたものを国外に向けて展開することは難しいため、SHEINは中国国内での商売をせず、自分たちが中国発の企業であることを、あまり全面に出さないのだと思います」