『週刊ダイヤモンド』2月18日号の第一特集は「バブルでも失敗しない!不動産購入&節税術」です。異常なまでに値上がりするマンションと戸建て。そこに、住宅ローンの金利上昇の足音が忍び寄っています。もはや、現在は「史上最高に不動産購入が難しいタイミング」といってもいいと思います。しかし、きちんと情報武装すれば賢く買うことが可能なのです。特集では住宅価格だけではなく、ローンや税金にも対応した鉄板の購入術をお届けしています。中には活用すると1000万円もお得になる制度もあります。(ダイヤモンド編集部)

値下げの兆候が見え始めた!
狙い目はどういうマンション?

 憧れのマイホームを買うなら、その買い時を見極めたい。しかし、その見極めが難しい局面に突入している。

高騰するマンションに値下げの足音!?データで分かった「狙い目」の買い方憧れのマイホームを買うなら、その買い時を見極めたい。しかし、その見極めが難しい局面に突入している(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 最大の焦点は、不動産バブルがはじけるのか否かである。日本銀行が昨年末、事実上の大規模金融緩和政策を修正し、長期金利が上昇。今年4月に任期満了を迎える黒田東彦総裁の後任がさらなる政策変更に踏み切る可能性もあり、市況の先行きに不透明感が漂う。

 もっとも新築と中古では、市況の行方が大きく異なる。

 まず新築のマンションと戸建ては、一般的なサラリーマン世帯では手が届かない「高根の花」の状態が続くだろう。

 マンションデベロッパーやハウスメーカーは高値を維持すべく、供給を絞っている。さらに高騰する土地の仕入れや建設費などのコストを物件に反映させるため、新築のマンションと戸建ては当面、価格が大崩れする可能性は低い。

 とりわけ新築マンションについて、デベロッパーが富裕層を中心とする購買力のある顧客層をターゲットに絞っていることも大きい。

 これに対し、中古市場はどうか。東京カンテイの高橋雅之主任研究員は「市場で売買される中古マンションの方が、新築より先に価格調整が入る可能性がある」と指摘する。つまり中古マンションは今後、狙い目といえる。

 上図の通り、新築マンションの価格高騰に引っ張られる形で、首都圏の中古マンションの平均価格(70平方メートル)は、7000万円近くまで上昇。その一方で、売買が成立しない物件も増えて在庫が積み上がっている。

 そして、値下げの兆候が見え始めた。