立地ごとの「年間下落率」を基に
適正価格を知るべし
新築マンションの場合は、最寄り駅の力を見極めよう。立地ごとに価格の下落率は決まっている。できれば近隣の中古物件の成約価格を調べて、下落率を計算し、それを築年数で割って1年の下落率を算出するのだ。
中古物件の成約価格と下落率は、買いたい新築物件の価格が適正かを調べる上で役立つ。基準となる中古物件の新築時の価格を算出し、そこから大きく乖離しない範囲を適正価格だと判断しよう。
この際、下落率が低いエリアを狙うと、新築で購入したマンションを中古で売却した際に、現金が増える確率も高まる。
筆者が主宰する「住まいサーフィン」では、新築マンションの価格変化を調べ、中古になった際に含み益が出る確率を「儲かる確率」と名付けて公開している。
儲かる確率が90%なら下落率は0%(値下がりしない)となる。70%なら下落率は年1%、50%なら年2%が目安だ。興味がある方は参考にしてみてほしい。
また、中古物件も同様に、立地ごとの年間下落率と適正価格を知ると、物件を買うべきか否かの判断材料になる。やりとりしている仲介業者がいれば、狙っている物件の過去の成約価格を教えてもらうと、適正価格を知る上で参考になるはずだ。
不動産の情報量の差は、形成できる資産の差に直結する。今も好立地のマンション価格が高いのは確かだが、良い物件を購入しやすい環境も整ってきた。買い時はこれからだ。