
『週刊ダイヤモンド』3月18日号の第1特集は「悪い金融商品に騙されない!強い株」です。深刻化するインフレ下で懐を温めるには、「新NISA」による非課税枠の大幅拡充も見据え、賢く投資することが不可欠。ただし、世の中には、まだまだ手を出すべきでない金融商品に溢れています。そこで本特集では、読者が罠にハマらないための投資術を伝授した上で、国内外の「強い株」を大開陳。あなたの資産を肥やすべく徹底ガイドします。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)
3月は絶好の仕込み時?
年末に向けた株高シナリオ
「3月は絶好の仕込み時といえる」──。こう話すのはみずほ証券の菊地正俊チーフ株式ストラテジストだ。このところもみ合い相場が続いてきた日本株だが、今後は好材料が散見されるとして、年末に向けて株高シナリオを描く。
足元の経済環境については、決して良好とは言い難い。国内外で高インフレが継続する中、グローバル経済に多大な影響を与えるFRB(米連邦準備制度理事会)が矢継ぎ早に利上げを敢行。世界経済の減速などの影響で、みずほ証券の集計によれば、東京証券取引所のプライム上場企業の2022年度下半期業績(会社予想)は、1割程度の経常減益となる見通しだ。
しかし、この先に目を転じると、異なる景色も浮かび上がる。
まず、FRBの利上げについては、このままいけば年央にも「最終局面」を迎えるとみる市場関係者は多い。さらに、「ゼロコロナ」政策から経済優先へかじを切った中国経済は再加速への期待が高まっており、早晩訪日客の急増もあり得る状況だ。
こうした前提の下、菊地氏は日経平均株価が今年末3万1000円程度まで上昇する可能性があるとみている。個別株の中でも、勢いに乗る「強い株」ならばなおのこと、絶好の仕込み時になり得るというわけだ。