プロポーカーは
アメリカンドリームの世界

 日本で「プロ雀士」になるためには、複数あるプロ団体のいずれかに所属する必要があります。法律で18歳未満は雀荘への入店が禁じられているため、年齢は18歳以上でなくてはなりません。

 プロテストの内容は団体によって多少異なりますが、筆記・面談・実技などの試験が課せられ、団体によっては一般教養的な知識も求められるようです。日本のプロ雀士の人数ですが、1400人前後と推定されています。

 ちなみに日本のプロ野球では、支配下登録選手は各球団70名なので、70名×12球団=840人が上限になっています。サッカーのJリーグ(J1・J2・J3の合計)の登録選手数がおよそ1600名なので、プロ野球選手よりは多く、Jリーガーよりは少ない、といったところです。

 プロ雀士の収入源ですが、トーナメント大会の賞金、スポンサーからの収入、イベント出演料、書籍の印税収入、ゲームの監修料などが代表的なものです。ただ、プロ雀士の間でも年収にはかなりの格差があるようです。

 最近は個人やチームでYouTubeなどで動画を配信し、人気を集めている人もいます。その広告収入も大きいかもしれません。雀士のトッププロの年収は1000万円程度が平均的なようです。

 対するプロポーカーは、まさにアメリカンドリームの世界です。

 世界最高峰のトーナメント大会では賞金がなんと10億円といいますから、まさに腕と運さえあればいくらでも稼げるといえるでしょう。最近はオンラインで参加できるトーナメントもあるため、国境を気にせず腕を磨くこともできます。ちなみに日本人でも、年間1億円以上稼いでいる人が何人もいます。また、麻雀とは違って、プロになるための試験や資格が必要なわけではありません。

 日本では一般社団法人全日本プロポーカー協会が認定試験を行っていますが、プロとして稼ぐという意味では、必ずしもこの試験に合格することが必要というわけではありません。そのため、ポーカー専業者もいれば、いわばポーカーを副業としている兼業プレーヤーも数多くいるのです。

 主戦場が国内か海外か、その選択によっても大きく変わることでしょう。