誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy「精神科医Tomyきょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
思い込みで人柄を判断していませんか?
会ったことも、話したこともない人について、「あの人は、いい人ですよね」なんていう人がいます。会ったこともない人を「尊敬しています」なんていう人も。これって、なんの情報をベースにいっているのか、不思議に思うことがあります。結局のところ、ごく限られた情報による“思い込み”に過ぎないと思うんですね。
なんとなく「自分は人を見る目がある」と思い込みがち。見た目が優しそうだったり、おとなしそうな口調だったりして、なんとなく「いい人」という印象を受けたとしても、しばらくおつき合いしたり、同じ部署で仕事をしたりすると、思っていたのとはまったく違う人柄であることさえあります。
つき合いを深めないとわからない
もちろん、思っていたとおりの人柄だということもありますが、基本的に人は、実際におつき合いしてみないとわからないものです。また、なんとなく「苦手そうな人だ」と思っていたけれど、実際に会ってみると気さくで、ポジティブな印象に転換することもあります。
FacebookやTwitterなどでつながって、メッセージのやりとりはしているものの、実際に喋ったこともなければ、会ったこともないという人が増えています。せいぜい1度か2度、オフ会で会ったことがあるくらいのケースも多いでしょう。
“影”をみて想像するようなもの
SNSのおつき合いを否定するわけではありませんが、その人の人柄を知るという点においては、リアルなおつき合いをしないと、なかなかわからないもの。花にたとえると、文字情報というのは、花の形や香りを実際に確かめるのではなく、“花のシルエット(影)”をみて形や香りを想像するようなものだと思うんです。
花のシルエットをみるのもよいですが、どんな花かを知るには、実際にみてみないとわからない。コロナ禍も収束に向かい、リアルな人づき合いがしやすくなってきましたから、人と会う機会を意識的に増やしてみるのもよいかもしれません。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。