筆者のこだわりが詰まった
オフィスエントランスとは?
かくいう筆者も、自身が経営する企業のオフィスエントランスにこだわってきた。移転前の旧オフィスに取り入れていた「五感に訴えかける」工夫を簡単に紹介しておきたい。
室内のカラーリングは、高級ホテル「ザ・ペニンシュラ東京」の色合いを参考に、ベージュとブラウンを採用した。
受付(エントランス)はシンメトリーな構図で、当社(スタイルアクト)のロゴマークをスポットライト付きで配置。天井には間接照明を入れ、床には大理石を配置した。
ディフューザーはイタリア製の物を取り入れ、高級感ある香りを漂わせた。高音質で知られる「BOSE」のスピーカーでヒーリング音楽も流した。インテリアブランド「KNOLL」の革のソファも2脚並べた。
壁面にはディスプレーを埋め込み、筆者がTVに出演した際の動画をループで配信した。
報道写真家である父が撮ったマザー・テレサのポートレート写真と、私の名前の由来である報道写真家ユージン・スミスの作品「楽園への歩み」も学芸員の注釈付きで壁につるした。
これらの意匠は、顧客や取引先に私たちを理解してもらうために必要だったと考えている。
物件の内覧の成約率を上げるためには、こうした工夫が効果的だ。抜本的なリフォームが難しくても、音楽と香りくらいなら、費用は数万円もあれば十分である。
うまく高級感を醸成できたならば、投資額以上に資産価値を高める効果が得られるだろう。あとはやるだけである。