文法を「感覚的に身につける」ことが必要

 この点について、神奈川大学の鈴木祐一准教授は、「文法知識を身につけるためには、文法ドリルや英文解釈以外に、実際に文脈の中でインプットに大量に触れることが欠かせない。文構造を分析しながら読解すること(=英文解釈)は、文法ルールを理解するのに役立つが、実際のコミュニケーションで文法を使いこなすためには、文法を理解するだけでなく、文法を『感覚的に身につける』ことが必要だ」と述べています。

 おそらく最初は「型」を叩き込むタイプも、その後さらに英語力を上げていくには、たくさんのインプットに触れることで感覚的な使い方を身につけているはずです。

 文法学習について特筆すべきは、彼らが学校の教材を活用している点です。音読、音声を聞きながら一文ずつ止めて書きとめる練習(ディクテーション)、教科書を見ないで聞こえてくる音声のすぐ後を追いかけるように復唱する練習(シャドーイング)、音声の速度を速めて聞く練習など、学校の教材をさまざまな練習法で「使い倒す」ことで英語の基礎体力をしっかりと身につけているのです。単語と文法はいわば筋トレのようなものであり、英語学習で最も根幹となる部分だといえるでしょう。

【訂正とお詫び】記事初出時より以下の通り訂正します。
最後から3段落目「先の中田准教授」→「神奈川大学の鈴木祐一准教授」に訂正します。深くお詫び申し上げます。
(2023年4月17日13:46 ダイヤモンド編集部)