いちごショートは歴史も古く
人気・売上ともにケーキの王者
モンブランはアルプス山脈にそびえ立つ西ヨーロッパ最高峰の山であり、フランス語で「白い山」という意味を持ちます。モンブランケーキはその姿に似ていることから命名されました。ちなみにモンブランは栗を材料としたケーキであることは言わずもがなですが、栗を英語で「マロン」と覚えている人は間違いです。モンブランがフランス発祥であるように、マロンもまたフランス語です。英語ではチェスナットといいます。
ケーキの歴史は古代までさかのぼります。世界最古といわれるケーキは、スイスの新石器時代の村落跡から発見されました。当時は穀物などを練ってパテ状にして、平らに固めた甘いパンのようなものでした。古代ギリシャ・ローマ時代には主に宗教儀式に用いられ、盛んにつくられていたようです。
いちごショートの原型は、1588年に発行されたイギリスの料理本に載ったものが最古であるとされます。現在の日本でなじみのある、スポンジ生地を使ったショートケーキは、洋菓子メーカーの不二家が大正11年から販売を始めました。
それに対してモンブランは比較的新しく、1900年代に入ってから考案されたとされています。
いくつかの大手ケーキ販売店の売上げランキングを見ても、やはり首位の座にあるのはいちごショートです。歴史の古さ、現代の人気と売上げ、すべてにおいて王者に君臨するいちごショートに勝るものはしばらく現れないことでしょう。