後日届いた契約証書で知った
「死亡保障額8000万円」
3月半ば、社会人になる前のフライングで契約した私の生命保険は「死亡保障額8000万円」。このことを知ったのは、後日に契約証書が届いてからだった。8000万円という金額が適切なのかどうかすら、当時はわからなかった。
「8000万円?自分の命にそこまで価値ねーだろ?」
「そりゃあ保険金殺人とか起きるよなあ」
そんなことを感じていた。後に銀行でも生命保険を窓口で販売することになり、私も販売者資格なるものを取得するために勉強した。そのときにわかったのは、契約内容すらまともに説明せず、半ば強引に契約を迫る行為は明らかに違法ということだった。
また「必要保障額」というものも初めて知った。残された家族が暮らしの中で支払っていく「支出」は多く、残った家族の「収入」だけでは賄えない場合がある。その不足分を、死去した私の保険で補うのだ。それを「必要保障額」と呼ぶのだが、時が過ぎれば子供も独立し、学費などもいらなくなる。8000万円は妥当なのか?当然、一般的には保険をその都度見直していく。
私はそれから10年余りたった後に生命保険販売者資格を取るまで、そのセールスレディーが「強奪」した保険契約を後生大事に、バカ正直に守り続けてきた。