勢いを増してきた「自公+国民」連立、自民党中枢は新連立で衆院解散を模索か3月31日午後、2025年度予算成立を受け、国会内で国民民主党代表の玉木雄一郎(中央右)にあいさつする首相の石破茂(同左) Photo:JIJI

 少数与党という脆弱な政権基盤に乗る首相の石破茂。その命運が懸かった2025年度予算が24年度最終日の3月31日夕、滑り込みで成立した。政府の予算案が衆参両院で修正された上での成立は現行憲法下では初めてのことだ。しかも成立に至る過程では何度も石破自身がオウンゴールを重ねるなど、いつ予算案審議が中断してもおかしくない状況が続いた。

 しかし、終わってみれば切羽詰まった「薄氷の成立」という印象はほとんどなし。むしろ石破は予算成立後、「熟議の国会らしい」と述べて成果を強調した。背景について長く国会対策に関わってきた自民党幹部はこう推察した。

「政権が崩れないよう与野党双方で石破総理を支えたのでは」

 確かに自民党内で上がった「石破降ろし」の声は単発的だった。仮に石破を降ろしたところで石破に代わる候補がおらず、むしろ石破降ろしが野党転落への引き金になる可能性に腰が引けたままだ。さらに予算審議を巡っては、野党側に付け入る隙を与えない自民党の戦略と国会対策は“年季”の違いを感じさせた。その司令塔が長く国会対策委員長を務めた幹事長の森山裕だ。経験と野党人脈を駆使して辣腕を振るった。

 一方の野党は倒閣で一致すればいつでも内閣不信任決議案を可決できるにもかかわらず、むしろ自民党に対してそれぞれの要望を突き付ける“陳情団体”の様相を呈した。立憲民主党は代表の野田佳彦が高額療養費制度の自己負担額上限引き上げの全面凍結、日本維新の会は高校授業料の無償化、国民民主党は「年収の壁」の突破を求めた。これに対して森山はテーマごとの個別協議に応じた。

「それぞれの党の要望が入った予算を成立させないわけにはいかないはずだ」(森山)