「メンタルが超強くなる」3つの方法
騒がしいこの世界を「強い心」で生き抜いていくために、大事なことが3つあります。
(1) 自分自身の個性を受け入れること
もし自分が鳥だったら、泳ぎの能力を魚と競ったりはしないはずですよね。それと同じで、内向型の人が、外向性で張り合おうとする必要はまったくありません。自分の個性を受け入れて、「内向型らしく」生きていけばいいんです。
私自身、「自分は外向型の人間には決してなれない」ということに気づくまで、長い時間がかかりました。それまでは、国際会議やカクテルパーティーで社交的に振る舞おうと頑張っていたんです。
でも、「自分らしく生きていけばいい」と気づけたおかげで、肩の力が抜けて、気持ちがグッと楽になりました。
だから、自分の長所や得意なことを最大限に発揮できるように、いまの自分を受け入れることから始めましょう。
(2) 「コンフォートゾーン」を広げる
内向型人間はリスクを気にしやすいので、コンフォートゾーンから出ることを過剰に恐れがちです。
なので、新しいことにチャンレンジできる機会があっても、「チャレンジするべきなのだろうか」とためらい、「失敗したらどうしよう」とやる前から心配ばかりしてしまいます。私も以前はそうでした。
コンフォートゾーンを一気に広げようとすると、精神的な負担が重くなってしまうので、「少しずつ」広げていきましょう。赤ちゃんの1歩と同じで、「小さい1歩」でいいんです。
たとえば、高い場所が苦手な人がいきなりスカイダイビングに挑戦したら、間違いなくトラウマになってしまいますよね。
そんな無謀な行動をするよりも、まず椅子の上に立ってみることから始めるべきです。椅子の上が大丈夫だったら、今度はテーブルの上に立ってみる。それでも怖くなければ、2階に行ってみる。
こんな風に、ちょっとずつ進歩すればいいんです。内向型の人も、少しずつ新しいことにチャレンジしてみましょう。
(3) 自分に優しくする
世の中や周りの人に対して優しくすることはもちろん大事です。でも、何よりも大切なのは「自分自身」に対して優しくなるということです。
「完璧な」人間はどこにもいませんが、私たちは「完璧に」私たち自身であり、唯一無二の存在なのは確かです。
自己批判をしすぎずに、自分というかけがえのない存在をいたわってください。
勇気づけられる2つの言葉
最後に、私が大事にしている言葉を2つご紹介します。それは、「深い川は静かに流れる」と、「素晴らしい音楽は繊細な音でできている」です。後者は、老子の言葉です。
現代社会は、「積極的な行動」や「スピーディーな仕事・情報処理」を奨励して、私たちを急き立てます。
でも、「静かで思慮深くあること」は、依然としてとても重要です。そのことを思い出させてくれるのが、この2つの格言です。
人生は「長い旅」のようなものです。内向型人間の旅路は、他者と違うかもしれません。でも、孤独ではありません。
この世界には、内向型の人がたくさんいます。だから、「味方がいない」とは決して思わないでください。力強く生きていきましょう。
(本稿は、ダイヤモンド社「The Salon」主催『「静かな人」の戦略書』の著者ジル・チャン氏の来日講演ダイジェスト記事です。「The Salon」の公式Twitterはこちら)