楽天グループ「解体」の足音が聞こえつつある。2023年12月期での携帯電話事業の単月黒字化を断念したことで、5期連続のグループ最終赤字も懸念されているが、何より深刻なのは資金繰りだ。携帯事業の設備投資で巨額の資金流出が続いている上、向こう5年で1兆2000億円超の社債償還という借金返済地獄に突入する。5月末に公募増資と第三者割当増資に踏み切ったが、一段の資金調達は焦眉の急だ。いまだ三木谷浩史総帥を救う巨大スポンサーは現れず、いよいよ楽天市場や楽天カードを含む“本業切り売り”のカウントダウンが始まった。特集『楽天 解体寸前』では、楽天を襲う危機の実態を明らかにする。6月26日(月)からスタート(全9回以上)。
#1 6月26日(月)配信
【スクープ】楽天が「法人携帯100万契約」計画始動!楽天市場や楽天カードの取引先へ“猛攻勢”の強引手口
楽天グループ総帥、三木谷浩史会長兼社長の窮地を救う携帯電話の回線契約増加に向けて、「法人100万契約」の獲得計画が動きだしたことがダイヤモンド編集部の取材で分かった。グループの既存取引先に携帯電話の法人営業の攻勢を掛けて回線契約の増加を狙う。だが、営業未経験の社員まで動員する強引な手法で混乱に陥っている。
#2 6月28日(水)配信
楽天モバイル「最強プラン」は品質誇張で力不足、ドコモ・KDDI・ソフトバンクは値上げ基調で料金競争は画餅に
楽天モバイルのつながりにくさを解消する救世主となったKDDIローミング。早速、楽天はKDDIと同等の通信品質であるとして「最強のプラン」をアピールしているが、その中身は、KDDIの品質とは乖離しているのが実態だ。この裏で、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手3社は契約事務手数料の値上げに乗り出し、ドコモとKDDIは通信料金の実質値上げにも踏み込んだ。もはや苦境の楽天は競争相手にせず、複雑な料金プランで顧客を置き去りにする通信業界の“悪弊”が再び顕在化している。
#3 6月29日(木)配信
楽天・三木谷総帥、株主総会での“拒否権”喪失の裏で日本郵政を凌ぐ「影のスポンサー」が巨大化
楽天グループが5月に実施した公募増資によって、グループ総帥で筆頭株主の三木谷浩史会長兼社長の株式保有比率が3分の1を割り込んだ。携帯事業を持続させるために巨額の資金調達を繰り返した結果、経営の「拒否権」を喪失した衝撃を探る。
#4 6月30日(金)配信
楽天「余命1年」の危機!1.2兆円社債償還ラッシュで“解体”カウントダウンが始まる
楽天グループの財務は危機的な状況だ。携帯事業の設備投資で資金流出は止まらず、社債償還ラッシュを迎える。三木谷総帥を救う巨大スポンサーはいまだ現れず、楽天証券、楽天銀行の一部売却だけでは済みそうもない。楽天市場や楽天カードなど本業の売却を迫られる「楽天解体」のカウントダウンが始まった。
#5 7月5日(水)配信
【スクープ】楽天モバイル「最強プラン」導入後の最新契約数判明、過去17カ月と6月末の回線数を大公開!
楽天グループの携帯電話子会社、楽天モバイルの最新の携帯契約回線数がダイヤモンド編集部の入手した内部資料で明らかになった。楽天は6月1日から新料金プランの「Rakuten最強プラン」を導入し、KDDIから回線を借りるローミングを活用して契約増を狙う戦略に転換した。楽天モバイルの6月末の契約回線数と、過去17カ月分の月次データを大公開する。
#6 7月7日(金)配信
楽天モバイル黒字化は「最低でも5年必要」の衝撃試算!最強プラン導入後の壮絶シナリオ
楽天グループの携帯電話子会社、楽天モバイルの黒字化の見通しが立たない。コスト構造を転換しながら契約回線を伸ばそうとしているが、黒字化するには5年もの時間が必要な計算だ。楽天モバイル立て直しの難題に迫る。
#7 7月13日(木)配信
楽天・三木谷王国は典型的ワンマン組織、トップに直言できる「参謀役不在」の危うい実態
巨額赤字をものともせず突き進むトップダウン組織。楽天グループ総帥、三木谷浩史会長兼社長を支える側近チームを解剖する。
#8 7月15日(土)配信
楽天・三木谷総帥を支えた「政財界人脈25人」、近年は“ジジ殺しの神通力”が枯渇気味?
財務危機に陥っている楽天グループ。それでもなお、経営者・三木谷浩史会長兼社長にシンパシーを感じている財界関係者は少なくない。三木谷総帥の華麗なる人脈をひもとくことで、楽天グループの成長と停滞の軌跡を追う。
#9 7月20日(木)配信
楽天への出資で日本郵政は「巨額減損」、楽天だけが得をした資本業務提携の末路
日本郵政が楽天グループに出資した1500億円が850億円の減損処理に至った。郵政の増田寛也社長は楽天との提携は誤りではなかったことを強調しているが、郵政側が得られた成果はほとんどない。両社の提携の真相に迫る。
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