夏場に向けてダイエットに取り組む人にぜひ読んで欲しい1冊が『医者が教えるダイエット 最強の教科書』だ。「1ヵ月で痩せました!」「考え方が変わった!」と絶賛の声が続々。大きな支持を集めている。著者は、生活習慣病の専門医・牧田善二氏。最新の医学に基づき、最も効果的なダイエット法を解説した本書から、特別に一部を抜粋して紹介する。
糖質は「肥満」だけでなく「老化」にも深く関与している
炭水化物をたくさん食べると、血中にブドウ糖が溢れます。
そのときに、インスリンが分泌されて太るだけでなく、「糖化」という悪い作用が生じます。
糖化は、ブドウ糖が体内のタンパク質と結びつくことで起き、そのタンパク質を劣化させます。
そして、劣化したタンパク質は「AGE(終末糖化産物)」というタチの悪い老化物質として長く体内に留まるのです。
AGEは不安定な構造をしており、さまざまな組織のタンパク質にくっついては自分を安定させようとします。
その結果、AGEにくっつかれた正常な組織が痛めつけられ、炎症を起こしていきます。
たとえば、血管のタンパク質にAGEがくっつけば動脈硬化が進行しますし、皮膚のコラーゲンにくっつけばシミやシワをつくりだします。
ほかにも、心筋梗塞などの心疾患、脳卒中などの脳疾患、慢性腎臓病、がん、アルツハイマーなど、ありとあらゆる病気から、美容上の問題まで、私たちの老化現象にはAGEが深く関与しています。
AGEは肥満を促進する
そして、この憎きAGEは、肥満も促進させます。
体内にAGEが溜まると、お腹の脂肪細胞が大きくなることがわかっているのです。
高温調理でAGEが増加する
AGEは、食品自体にも含まれ、その調理法によっても増えます。
高温調理で増えるので、同じ魚を食べるなら焼き魚よりも刺身で、同じ豚肉を食べるならとんかつよりはとんしゃぶで、という工夫が求められます。
同時に、体内のAGEを増やさないためには、炭水化物の摂取を減らし糖化を抑えることも大切です。
つまり、太らない食事を心がけていればAGEが増えないし、AGEが増えなければ太りにくいというプラスの連鎖が得られるのです。
(本稿は書籍『医者が教えるダイエット 最強の教科書──20万人を診てわかった医学的に正しいやせ方』から一部を抜粋・編集して掲載しています)