男女受験生で分かれる共学の人気校
ここからは、図2と図3に掲載した男女による人気の違いを考えてみよう。
図2は男子受験生編だが、図1と出てくる学校の顔ぶれは変わらず、順番が少し動いている。1位と2位は同じで青山学院が3位から8位に後退している。その穴を埋めたのが芝浦工業大学附属ということになる。
首都圏模試で挙げられた人気上位校のうち、芝浦工業大学附属、法政大学第二、市川までは図2にもあるのだが、その後には日本大学第三、神奈川大学附属、国学院大学久我山が上位にある。いずれも大学の付属校ではあるが、系列大以外への進学がむしろ普通となっている。
その後に続く学校も見ておくと、青稜、東邦大学付属東邦、桐光学園、日本大学第二、東京農業大学第一、安田学園といった具合で、千葉や神奈川方面にも広がっている。東京の難関・上位校には必ずしもこだわらず、地元志向が強いのかもしれない。
図3は女子受験生編だ。図1や図2にあって図3にはない学校が2校ある。それが成城学園と広尾学園である。どちらも女子受験生の人気が高い。そしてもう一つ特徴的なのが、青山学院の圧倒的な強さだ。
模試ごとに見ると、サピックスでは早実を押しのけて広尾学園と青山学院が上位に入り、四谷大塚では青山学院が首位、僅差で早実、次いで中央大の二つの付属校と渋幕といった具合である。
首都圏模試で挙げられた人気上位校はやはりだいぶ異なり、トップには中央大学附属横浜が、次いで成城学園、青山学院、中央大学附属、法政大学第二と、いずれも大学の付属校が占めている。その後には、青稜、青山学院横浜英和、日本大学、日本大学第二、神奈川大学附属、東京農業大学第一、三田国際学園、目黒日本大学、日本大学第一、関東学院と続いている。かなり大学付属校に寄った共学志向の女子受験生にとって、数の多い日本大学系列校はありがたい存在といえそうだ。