【付録】「74×76」…大きな数の2ケタかけ算の「種明かし」

 インド式かんたんかけ算の「74×76…大きな数の2ケタかけ算」を、数式を使って種明かししましょう。

 それぞれの2ケタの数を十の位と一の位にわけると、次のような数式になります。

 (10×7+4)×(10×7+6)

 この(10×7+4)×(10×7+6)という数式に、数学の「分配法則」の(x+y)×(m+n)=xm+xn+ym+ynを使ってみましょう。すると、次のような数式になります。

 10×7×10×7+10×7×6+4×10×7+4×6

 つぎに、この数式を赤字にした10×7でまとめると、次のような数式になります。

 10×7×10×7+10×7(6+4)+4×6

 この数式を使って計算を進めると、次のような数式になります。

 10×7×10×7+10×7(10)+4×6 =100×7×7+100×7+4×6

 さらに、この数式を100×7でまとめると、次のような数式になります。

 100×7(7+1)4×6

 この数式の左側の赤字を見てみましょう。この7(7+1)は、先ほど説明したステップ(1)の「十の位の数と十の位の数に1をたした数をかけた」数になるわけです。

 7(7+1)=7×8=56

 この数式に100をかけるのですから、次のように位が2つ上がることになります。

 100×56=5600

 次に、先ほどの数式100×7(7+1)4×6の右側の赤字を見てみましょう。この4×6は、ステップ(2)の「一の位どうしのかけ算」になるわけです。

 そして最後に、この4×6と先ほどの数式で計算した5600をたし算すると、答えが出ます。

 5600+4×6=5600+24=5624

 インド式かんたんかけ算の「74×76…大きな数の2ケタかけ算」を、数式を使って種明かしすると、以上のようになります。


ドリル1の答え:
① ア 30 イ 09 ウ 3009 ② ア 2  イ 25 ウ 225 ③ ア 90 イ 24 ウ 9024 ④ ア 72 イ 16 ウ 7216 ⑤ ア 20 イ 24 ウ 2024 ⑥ ア 6  イ 16 ウ 616
ドリル2の答え:
① 1209 ② 5624 ③ 7221 ④ 625 ⑤ 216 ⑥ 1221
 

◆次回(8月12日公開予定)は、「29×89」のような、今回とは違うパターンの大きな数の2ケタかけ算を一瞬で解く方法をお教えします。