石井亮次アナウンサーが大人気だ。『ゴゴスマ』(TBS系)に加え、今春から長寿番組『世界ふしぎ発見!』(TBS系 土曜午後9時)の草野仁アナウンサーの後任司会者や、『ノックは無用!』『ノンストップゲーム』など伝説の番組も生み出した関テレ土曜昼枠の新番組『LIVEコネクト!』のレギュラー司会者も務め、毎日テレビで見かけない日はない。地方ローカルだった『ゴゴスマ』(TBS系)を全国区の人気番組に躍進させたばかりか、全国からも依頼が殺到するのはなぜなのか? 石井亮次アナウンサーが自らのコミュニケーション術や話し方を余すことなく書いた著書「ゴゴスマ石井のなぜか得する話し方」から抜粋して紹介する。

【会議で使える!】メンバーから意見がどんどん出てくる!「質問」の極意とは?Photo: Adobe Stock

「広い質問」のほうが意見を言いやすい

 会議などで、皆の意見を引き出したいのに、しーんとしている。よくある状況かもしれません。
「ゴゴスマ」でも、コメンテーターの方々に、意見を求めることがよくありますが、そんな時、コメンテーターの方に、話しやすくしていただくために僕が心がけていることがあります。

 それはなるべく、広い質問を投げる、ということです。
 こんなコメントがほしい! と思っているとつい、「新型コロナウイルスの感染者が●●●人を突破して、病床数がひっ迫して、医療崩壊の危機と言われていますが、どう思われますか?」などと、前提条件をいろいろ付けた質問をしたくなります。

 でもここは「新型コロナウイルスの感染者が●●●人を突破しましたが、これについてどう思われますか?」とシンプルに聞いたほうがいい。
 コメンテーターの方も、ご自分の意見を自由に答えやすいし、そのほうがオリジナリティのある意見も出てきやすいのです。

 そして、コメンテーターの方に質問を振る時には、なるべく、名前を最初に言ってから、質問を言うようにしています。つまり、
「●●についてどう思いますか。××さん」ではなく、
「××さん。●●についてどう思いますか」の順番で聞くということです。

 なぜなら話すことに慣れている方でも、突然に質問を振られると、やっぱり困るものです。ですから、少しでも考える時間をとっていただけるよう、最初に名前を言って、注意を向けてもらうのです。
 1対1の会話でも、1対複数の会話でも、質問の極意は「鋭い質問」ではなく、「相手が答えやすい質問」をすることだと思います。

*本記事は、「ゴゴスマ石井の なぜか得する話し方」から抜粋・編集したものです。