医療保障や育英年金付きの
子ども保険は保険料が割高になる
子ども保険は、子どもの教育資金を貯めることを目的とした保険商品だ。子どもの入進学時期に合わせて、祝い金や満期金が受け取れたり、17歳や18歳など、子どもが一定の年齢になると、毎年、学資年金が支払われたりする。また、保険期間中に契約者である親などが死亡した場合は、その後の保険料が免除されるのも子ども保険の特徴だ。
こうした基本の保障に加えて、子どもが入院や手術をしたときの医療保障、親が死亡した場合の育英年金などの特約が付いているタイプもある。
医療保障や育英年金などの特約が付いているタイプは、万一のときに手厚い保障が受けられるが、その分の保険料も上乗せされる。単純に学資資金のみを受け取るタイプに比べると、どうしても保険料は割高になる。
友人が勧められたのは、後者の医療保障や育英年金などの特約が付いたタイプだった。
18歳満期で、もらえる祝い金と満期金の合計は約156万円。一方、払い込む保険料は、総額で約210万円。もらえる学資金よりも、保険料総額が54万円も上回っている。
この差額は、主に医療保障や育英年金を得るための保険料だ。タダで保障は受けられないので、当たり前のコストではあるが、貯蓄として考えると、54万円損することが決まった元本割れ商品ということになる。けっして子どもの教育資金を有利に貯められる商品ではない。
万一のときに、医療保障や育英年金を受け取れれば安心かもしれないが、その分、毎月支払う保険料は高くなる。そもそも、これらの保障は、子ども保険で用意しなければならないのかという疑問がある。
なぜなら、子どもの医療費については、自治体の医療費助成制度があるからだ。