肥満なら減量、仰向けは横向き、
そしてまず試す治療法は?
「肥満の人には減量を勧めます。横向きに寝ることや、舌の付け根が喉の奥に落ちないように下あごを固定するマウスピースの着用によって、睡眠時に無呼吸になる回数が減る患者さんもいます」
また、中等度から重度の睡眠時無呼吸症候群の患者にとって第一選択となるゴールドスタンダードの治療は、CPAP(シーパップ)療法。
「CPAPは、専用の鼻マスクから空気を持続的に送り込んで気道を広げ、睡眠中の無呼吸を防ぐ装置です。装置自体はコンパクトなので、出張や旅行にも持参できます」
CPAP療法によって、無呼吸・低呼吸やいびきが消失し、日中の眠気や夜間頻尿が軽減する人は多く、高血圧、動脈硬化が改善し心臓病や脳卒中の予防にもつながることがわかっている。睡眠時無呼吸症候群の人にとっては恩恵の大きい治療法だ。
ただ、CPAP療法では鼻マスクが気になって寝付けなかったり、無意識のうちに途中で外してしまったりする人がいるのが難点といわれる。他に選択肢はないのだろうか。