「あなたが『できるリーダーかどうか』を試す、3つの質問をしよう」
そう語るのは、これまで3500社以上の導入実績がある組織コンサルタントである株式会社識学の代表取締役社長・安藤広大氏だ。「会社員人生が変わった」「誰も言ってくれないことが書いてある」と話題の著書『とにかく仕組み化』では、メンバーの模範として働きつつ、部下の育成や業務管理などで悩むリーダーたちに、仕組み化のメリットを説いた。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「できるリーダーかどうか」を試す質問について解説する。(構成/種岡 健)
リーダーのための3つの質問
あなたは、リーダーとして適格でしょうか。
それを試す3つの質問をしましょう。
質問1 「怖い人」の意味を理解しているか?
本来、仕事において「怖い人」というのは、人格否定やパワハラをする人ではありません。
「仕事で求められる基準は高い」
「的確なフィードバックをされる」
など、明確な判断軸を持って、仕事における厳しさを見せる人です。
評価における基準が明確になることで、誰が見ても「理不尽な部分」がなく、部下からの言い訳も発生しません。
そういう意味で「怖い人」になるようにしましょう。
質問2 「説教」をしていないか?
長時間の説教をしても、人は変わりません。
むしろ、「相手をしてもらった」と、安心するような勘違いを起こします。
すると、部下は無意識に「このままでもいい」と思い、存在意義を得ることになります。
説教をして気持ちよくなることは、やめましょう。
大事なことは、部下が「改善点を見つける」ということです。
そのためのコミュニケーションをするのであって、説教はいますぐにやめましょう。
質問3 「自分で考える時間」を与えているか?
相手にとって必要な指導をすると、
「このまま成長しないと、会社に居場所がなくなるかもしれない」
「とにかく現状を変えるために、何かを改善しないといけない」
という、正しい恐怖が芽生えます。
そのためには、
「○○を達成すれば評価します」
と、明文化されたことを伝えるだけです。あとは、本人に考えさせる時間を与えます。
人の上に立つ人は、よほどのことがない限り「話を聞きすぎない」ということが求められます。
「距離感を保つ」「制限時間をつくる」というルールで、人を成長させるようになりましょう。
「成長したい人」から負荷を奪うな
というように、人を成長させるリーダーには、ある程度の「厳しさ」が求められます。
「結果を出していないのに、なぜか評価される」という「ゆるいブラック企業」が、昨今話題になっています。
そんな会社では、ちゃんと成長したい若い人が納得できず、辞めていくのです。
人の上に立つ人は、「少し高めの目標をつねに設定する」ということをし続けましょう。
「高すぎる目標」ではなく「少し高めの目標」。これが、成長のための負荷なのです。
(本稿は、『とにかく仕組み化』より一部を抜粋・編集したものです)