ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)のタレントはコンサートだけでなく、バラエティーやドラマなどのテレビ出演でも活躍してきた。今回、ダイヤモンド編集部はジャニーズタレントのテレビ番組出演数を集計した。特集『ジャニーズ帝国 最強ビジネスの終焉』の#5では、NHKと在京キー局のジャニーズタレント出演数ランキングを公開。テレビ局のジャニーズタレント依存の実態を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 下本菜実)
ジャニーズ性加害問題発覚後も
福島県はTOKIOを支持
1953年2月1日、NHKが日本初となるテレビ放送を開始した。以降、民間放送局が次々と誕生し、在京キー局(日本テレビ放送網、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビジョン)を中心に、全国に放送ネットワークが張り巡らされた。
ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)のタレントは、テレビがモノクロの時代からお茶の間を沸かせてきた。
故ジャニー喜多川氏が結成した「初代ジャニーズ」は、62年にデビュー。テレビの黎明期から歌番組に出演するなど活躍した。
テレビの誕生から70年がたち、Kポップなどの海外アーティストが音楽市場を席巻する一方、ジャニーズタレントには、Kポップアーティストとは明確に異なる点がある。彼らは“お茶の間の人気者”として老若男女に抜群の知名度を誇っているのだ。
例えば、95年にスタートした「ザ!鉄腕!DASH!!」(日本テレビ系)は、TOKIOを中心にジャニーズタレントが多数出演し、農業や漁業に挑戦してきた。同番組をきっかけに福島県とTOKIOは連携を続けており、性加害問題の表面化後も福島県は「今後も変わらず福島県を応援していただきたい」とコメントしている。
テレビ局の主な収入源は、CMなどの広告出稿による放送収入だ。ジャニーズタレントを出演させれば、ファンによる視聴率の底上げにつながり、スポンサーからの広告出稿も獲得しやすくなる。
ジャニーズの性加害問題は業界内では昔からうわさになってきた。しかし、問題視されてこなかったのは、放送収入に響くリスクがあったからだ。仮に、ジャニーズ事務所からタレント出演を拒否されれば、番組の存続や視聴率に大きな影響が出てしまう。
では、テレビ局のジャニーズ依存の実態とは。今回、ダイヤモンド編集部はジャニーズタレントの各局への出演状況を集計した。次ページでは、NHKと在京キー局のジャニーズタレントの出演数ランキングを公開するほか、ジャニーズタレントの1週間の各局別出演状況もまとめた。