ソニー・ホンダの逆襲#17Photo:d3sign/gettyimages

ものづくり日本の代名詞とも言えるソニーとホンダ。自由闊達な職場でチャレンジ精神あふれる社員が働いているイメージがある。しかし、大企業特有の悩みや若手の葛藤も渦巻いている。特集『ソニー・ホンダの逆襲』(全18回)の#17では、就職・転職のための情報サイト「OpenWork」に社員が寄せたクチコミ独自取材によって、両社の職場としての魅力と給料の“真実”を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 猪股修平)

ソニー、ホンダとも社員の自社評価は高いが
大企業病を懸念する声が多数

 まず、両社の社員が自社に下した評価の総合評価について触れたい。

 OpenWorkでは社員の情報を基に企業の評価を5点満点で示している。ホンダの総合評価は3.1と、全企業のうち上位20%の高評価である。サイト内には18万社弱が名を連ねているので、十分胸を張れる数値だろう。

 それに対してソニーグループの総合評価は4.24と、全企業の上位1%に入る。「社員の士気」、「20代成長環境」、「人事評価の適正感」という分野別スコアはそれぞれ総合電機・家電・AV機器業界トップとなっている。

 ちなみに他の家電メーカーの総合評価は日立製作所が3.57、パナソニックが3.52をマークしている。クチコミの総数が異なるので単純比較はできないが、ソニーが圧倒的高評価であるのが一目瞭然だ。

 とはいえ、何ら課題がない訳ではない。現場から垣間見えるのは、若手のやりがいや専門人材の不足への懸念だった。次ページでは、ソニー、ホンダ両社員からこぼれる悩みと、それぞれの業界内では恵まれているといえる社員の給与事情を明らかにしていく。